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「真面目で照れ屋」奥田民生さんソロ30周年 同郷・広島市出身のカメラマン語る 東京に先駆け地元で写真展 近著でバンドと絡めた人生論も

広島市出身のミュージシャン、奥田民生さんは、ソロ活動を本格的に始めてからことしで30年となりました。これを記念した写真展が、東京での開催に先駆けて地元広島で開かれています。

2004年の旧広島市民球場。2011年の宮島・厳島神社。そして、2016年、マツダスタジアムでのスペシャルライブ。

写真展では、地元広島とともに歩んできた奥田民生さんの30年をおよそ30点の写真でたどることができます。撮影したのは、広島市出身のカメラマン、三浦憲治さんです。

カメラマン 三浦憲治さん
「いや、真面目で照れ屋で、すごいなんか面白い人ですよ。それでライブになってギターを持つと、あんなに変わる人はあんまりいないんじゃないかな。ライブの顔は一番ちゃんとしてんだよな。これに近いっていうか」

奥田民生さんは1965年、広島市東区生まれ。県立皆実高校を卒業した後、本格的に音楽活動をはじめました。

その原点を語るのに欠かせないのが中区千田町の「スタジオ5150」。奥田さんのアマチュア時代に前身のスタジオが広島駅の近くにあって、よく通っていたといいます。

スタジオ5150 片山修店長
「何せ、声がでかい。まぁ、歌はうまかったですけどね。あとは、やっぱり、ビートルズとか好きで、すごいメロディーの感覚とかは良かったんじゃないかと思いますけどね」

奥田さんはバンド「ユニコーン」を経て、1994年から本格的にソロ活動を開始しました。三浦さんはユニコーン時代から奥田さんの写真を10万枚以上撮り続けています。

三浦さん
「最初に会った時にユニコーンの時代で、メンバー同士がしゃべってる広島弁、『何しよんかいの』とか、あれが全部わかるから。それでマネージャーが『三浦さん、メンバーの話わかるの?』。分かると言ったら、それで『写真撮らないですか?』って。親戚のおっさんと間違えてんのかなってとき、あるけどね、なんか」

三浦さんが印象深いのは1991年、カープがリーグ優勝したときに撮影したこの1枚だといいます。

三浦さん
「自分でちゃんとその時の新聞をちゃんと持ってきて、『これと一緒に撮ろう、撮ろう』って感じで。奥田くんのこのカープ愛っていうか、これはすごいですね」

三浦さんはこれからも奥田さんを撮り続けたいといいます。

三浦さん
「『広島の宝物』っていうか、そういう感じがするよね。自分で言いたいことをちゃんと音楽にできるし、それでちゃんと、いろんな所で宮島からなんか市民球場とか、そういう所でちゃんとライブをやれるっていうか。東京ドームで1人でライブやるとは全然、意味が違うじゃない。そういうのはすごいなと思うね」

三浦さんが撮影した奥田さんの写真は来年、写真集として発売される予定です。

そして来年60歳、還暦という人生の節目を迎える奥田さんはこちらの本を出版しました。

「59ー60」。仕事はどこを目指すべきか?年齢ごとにやるべきことは?といった奥田さんの人生観が書かれています。

奥田さんからメッセージが届いています。

奥田民生さん
「広島の皆様、奥田民生です。この度ですね、ソロ30年、そしてもうすぐ還暦ということもありまして、『59ー60』という本を出すことになりました。すみません、こういうことをしながら来ましたよ、みたいなことですかね。そんなやつです。全国の書店で発売されると思いますが、僕としては全部売り切れて早くなくなってほしいと思います。よろしくお願いします」

ちなみに先月発売されて3日で重版が決まって、現在の発行部数は3万5000部だそうです。

奥田さんの仕事の向き合い方について書かれた部分を紹介します。

ユニコーンはメンバー全員がボーカルをやるし、誰か1人が目立つより「これがユニコーンっていうバンドです」って、全員が目立つことを選んだことで続いている。やり方はそれぞれだけど、俺らの場合は1人がよくてもバンドがダメなら意味がない。仕事って「早く行きたければ1人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」と言われるけど、長い目で見れば誰か1人が目立つより、全員がそれぞれ立ってみんなで前進した方が、結局、遠くまで行けるものだとやっぱり俺も思っている。

奥田さんの本「59-60」は全国の書店やインターネットで購入できます。そして「奥田民生ソロ30周年記念写真展」は来月11日までそごう広島店で開かれています。

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