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「一切していません」“遺体なき強盗致死事件” 強盗致死などの罪に問われた女は無罪を主張 検察は懲役14年求刑 広島地裁

広島県海田町で2022年、70代の男性が監禁され行方が分からなくなった「遺体なき強盗致死事件」の裁判員裁判が3日、広島地裁で開かれ、強盗致死などの罪に問われている女に、検察は懲役14年を求刑しました。

起訴状などによりますと、住所不定・無職の 門美帆子 被告(45)は、今泉俊太 被告(33)と、22年6月、海田町の事務所で 竹内義博 さん(当時71歳)に対し、「1000万は返してよ」「金庫あるでしょ」などと言い、今泉被告が「ここで死ぬか返すかはっきり決めろ」などと脅迫し、竹内さんの体を多数回殴る蹴るなどの暴行を加え死亡させ、さらにほかの5人とともに現金約11万円を奪ったとされます。また、門被告は死体遺棄の罪にも問われています。

24日の初公判で門被告は、起訴内容について「強盗致死は認めません。何かを無理やり運ばされたが、竹内かどうかはわかりません」と話しました。

検察側は、「無抵抗な竹内さんに一方的に暴行している」「被告はだまし取られた大切なお金を取り返そうとしたが、暴力による詐取金回収を選んだ意思決定は強い非難に値する」と指摘。一方、「被告は脅迫しているものの、今泉被告と比べると、役割は従属的」などととして、懲役14年を求刑しました。

弁護側は、「被告は、今泉被告が暴行や脅迫を使っても竹内さんから金品を奪ってでも返金させようとしている、と考えていなかった」と指摘。「被告が今泉被告の暴行を許容したことはない」などとして無罪を主張しました。

裁判の最後に、門被告は「私は強盗致死になるようなことは全くしていません。一切していません」などと話しました。

判決は、7月11日に言い渡されます。

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