きらきらと輝く海に、青い空。のんびり進む船。こちらの絶景は、愛媛県・ゆめしま海道からの景色です。
瀬戸内のほぼ中央に浮かぶ、25の島々からなる愛媛県・上島町。ゆめしま海道は、上島町の弓削島、佐島、生名島、岩城島の4島を3本の橋で結ぶ海道です。
2022年3月に生名島と岩城島を結ぶ岩城橋が完成して、全線開通となりました。
今回は、ゆめしま海道の弓削大橋、生名橋、岩城橋の3本を全て渡るサイクリングに行ってきました!
スポット 1
しまなみ海道からも1日船便150便以上とアクセスも抜群! 今回はしまなみ海道沿いの島・因島(広島県尾道市)から船でゆめしま海道へ渡ります。
因島の土生港からは弓削島、生名島行きのフェリーがたくさん出ています。土生港は昔ながらの港町の風景が広がっていたり、レトロなベンチが置いてあったりと、旅気分を盛り上げてくれるスポットでもあります。
しまなみ海道とゆめしま海道の両方でサイクリングしたい!という人は、港に併設されている『しまなみレンタサイクル』で自転車を借りるのもアリ。
自転車を積める快速船に乗り、土生港から約10分で弓削港に到着! 今回のサイクリングは、ゆめしま海道が結ぶ4島の東端・弓削島からスタートします。
上島町は2023年3月31日まで、町外から自転車で来る人の自転車分の船代が無料になる「サイクルフリー制度」を実施しています。サイクルフリー券はこちらからダウンロードしてください。
土生港(はぶこう)
住所/広島県尾道市因島土生町
スポット 2
まずは弓削港から徒歩1分の『せとうち交流館』で、自転車をレンタル。事前予約しておくのがベターです。値段などは上島町観光協会のウェブサイトで確認を。
普段の生活は車移動がほとんどの私。予約の電話で「自転車にはあまり乗らないんです…」と申告するとスタッフさんが「それなら電動自転車がオススメですよ!」とアドバイスしてくださったので、電動アシスト自転車を借りました。
上島町の条例で、自転車に乗る際はヘルメットの着用が必須です。『せとうち交流館』をはじめ町内4島にあるレンタサイクルのターミナルでは、ヘルメットを無料で貸してもらえるため初心者でも安心。
せとうち交流館
住所/愛媛県越智郡上島町弓削下弓削1037-2
電話/0897-77-2252
営業時間/8:30~17:15
定休日/年末年始
https://www.kamijima.info/sightseeing/setouchi-koryukan/
スポット 3
さあ出発!……とその前に、腹ごしらえをしていきましょう。
訪れたのはカレー屋『TRATTORIA アル』。看板犬のアルくんがニコニコ笑顔でお出迎えしてくれます。可愛い……!(ただし暑い夏場などは出勤していないことも)
船上コックを50年務めた前川さん(左)が、家族3人で営んでいるアットホームなお店。高専の実習船で学生から大人気だった特製カレーが味わえます。
当時食べたカレーと前川さんを目当てに、今でも商船の卒業生たちが訪れるのだとか。
オススメは、定番の「アルカレー」のとんかつトッピング(1,000円)。たっぷりの玉ネギや牛肉がとろけるまで煮込み、炒めた刻みニンニクを加えたひと皿は、ほっとする家庭的な味わい。じんわりとスパイシーでコク深く、後引くおいしさです。
注文が入ってから揚げる大きなカツはサックサク! 後のせ野菜の食感も◎。
TRATTORIA アル
住所/愛媛県越智郡上島町弓削下弓削716
電話/080-2649-0001
営業時間/11:00~14:00(L.O.)
定休日/水・木曜日
Instagram @trattoria_aru
スポット 4
ボリュームも愛情もたっぷりなカレーでエネルギーチャージして、いざ出発!
橋を渡る前から美しい景色が広がっていてワクワク! これから渡る橋を眺めながらスイスイ漕いでいきます。
『アル』から10分も走れば、1本目の橋・弓削大橋に到着します。
ゆめしま海道の橋の上は、とにかく見晴らしが良い! 魚の群れのように何艘もの船が海に浮かんでいる穏やかな風景に、さっそく癒やされます。
対向車線側に目をやると、造船所のクレーンが並ぶ、これまた瀬戸内らしい景色が広がっています。
スポット 5
弓削大橋を渡り、佐島を駆けて間もなく、2本目の橋・生名橋が見えてきました。写真では少し分かりにくいですが、ゆめしま海道はわりとアップダウンがあるので自転車に普段乗り慣れていない&体力に自信がない私は電動自転車が大正解でした。
橋のロープがまるでマンガの集中線のように見えるこの風景。橋を渡るたびに何度も見るのですが、その迫力に毎回テンションが上がっちゃいます。
生名橋からの景色。この日は降水確率0%の快晴だったので、遠くの島々まで見渡せます。青い空と海、頬を撫でるやさしい風。あぁ、なんて爽快!
橋を降りたところにある『生名橋記念公園』。ここもかなりフォトジェニックです。
スポット 6
生名島に上陸。3本目の橋・岩城橋に向かって走っていると、目に飛び込んできたのは絶景ビーチ! 静かな浜辺でひと休みするのも良さそうです。
道中で見つけたオブジェ「ユメシマサークル」。橋をバックに建つ可愛らしいオブジェと一緒に記念撮影をぜひ。
海だけでなく、柑橘畑の力強い緑色にも目を奪われます。
スポット 7
新しく開通した岩城橋に到着。
太陽の光でキラキラと光る水面。瀬戸内海の多島美はいつだって、見る者の心を癒やしてくれます。
ご覧あれ、この透き通ったエメラルドグリーンの海! 上島町の海は透明度が高く、本当に美しいです。橋と海の距離が近いのも、ゆめしま海道の魅力。
スポット 8
ラストの島・岩城島に入り、ここらでちょっと休憩。
海沿いに建つレモネードスタンド『わらしべ。岩城島BASE』にやって来ました。
柑橘を中心に、岩城島とその周辺エリアの食材を全国に販売している『わらしべ。』が「島のおいしい農産物や、その作り手を多くの人に知ってもらいたい」との想いで運営するお店。自家製レモネードをはじめ、地元農家さんが丹精込めて育てた果物をふんだんに使用したドリンクが楽しめます。
左から、岩城島産の無農薬ブルーベリーがたっぷり入った「しまペチーノ」(650円)、岩城島で採れる柑橘を取り入れたクラフトコーラ(炭酸orミルク割り、400円)、岩城島産の越冬完熟レモンを使ったレモネード(400円)。
看板メニューのレモネードは、樹になったまま冬を越して完熟させたレモンを使用。糖度が高く、酸味・苦み・果肉の旨み・皮の香りのバランスがとれた越冬完熟レモンを皮ごと絞って作る一杯は、素材の味わいがダイレクトに感じられて飲みごたえ抜群!
そのほか島の素材で作るおやつやスパイスカレー、ピッツァなども味わえます。
わらしべ。岩城島BASE
住所/愛媛県越智郡上島町岩城553
電話/090-4585-4500
営業時間/11:30~15:00
定休日/月~金 ※冬期は休業
https://warasibefarm.thebase.in/
Facebook @わらしべ。岩城島base
スポット 9
島の宿に泊まって、ゆめしま海道沿いの4島をゆっくり巡るのもオススメです。
弓削島にある『古民家 弓削の宿』は、築100年以上の古民家をリノベーションした民宿。客室は2部屋で、いずれもくつろぎムードたっぷりの和室。1部屋につき1人~6人まで宿泊可能です。
「暮らすように泊まる」をテーマにしたこちらの宿では、自転車で島巡りをしたり、テラスで星空を眺めたりとのんびり過ごす人が多いそう。満天の星を眺めながら入浴できる露天風呂も備えています。
地元の漁師さんから仕入れた海の幸尽くしの夕食。オーナーの川畑さんご夫婦がさばき、刺身や煮付け、フライなど多彩な調理法で提供します。
古民家 弓削の宿
住所/愛媛県越智郡上島町弓削下弓削384-1
電話/080-6442-3298
https://www.yugenoyado.com
スポット 10
サイクリングをたっぷり満喫した後は、弓削港から船で因島・土生港に帰ります。
岩城島から弓削島まで戻る時間がない!という場合は、岩城島の隣・生名島の立石港にあるターミナルで自転車を返却して、立石港~土生港間のフェリーで帰ることも可能です。
3つの橋を全て渡るのに要した時間は、写真を撮りながらのんびり進んでも片道1時間ほどでした。
信号とトンネルが一つもない上に車通りも少なく、道がきれいに舗装されているゆめしま海道はものすごく走りやすかったです! ストレスフリーな絶景サイクリングの爽快感を、あなたもぜひ体感してみてください!
瀬戸内Finderフォトライター ヒロエ カナコ
▼記事提供元
「瀬戸内Finder(ファインダー)」は、瀬戸内を共有する7県(兵庫県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県)の魅力を世界に発信しています。
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