266回目は、藤東クリニック 藤東猶也 副院長に、
「子宮頸がんワクチン」について伺いました。

子宮頸がんは若い女性が多く発症するがんで、その原因のほとんどが、
『ヒトパピローマウイルス感染』によるものです。
このヒトパピローマウイルス感染を防ぐのが、
「子宮頸がんワクチン」なんです。

日本の平均接種率は約22%と非常に低く、
毎年1万人以上が発症し、約3,000人が亡くなっています。
今、先進国の多くは接種率が80%を超えていて、
イギリスでやオーストラリアなどでは
国の公費プログラムがあり、学校での集団接種などのアクセスのしやすさが
確保されているそうです。
また、オーストラリアでは現在、子宮頸がんの“前がん病変”は、
ほぼゼロに近づいているというデータもあります。

また、日本国内では、地域格差が見られるそうです。
例えば、山形県の接種率が67%なのに対して、
沖縄県の接種率は17%ほど。
広島県は20%前後で、全国平均より少し低いんだそうです。
「自治体によって、これほど差が出る現状には、産婦人科医として非常に強い危機感を感じています」と藤東先生。

そして、2026年3月末には
積極的な勧奨中止で接種機会を逃していた世代を救済する制度として公費で接種が受けられる「キャッチアップ接種」の大きな区切りの時期を迎えました。

厚労省のデータによると、日本では子宮頸がんの発症率が近年増加傾向にあるとのことです。
子宮頸がんによる死亡率も減少せず、若年層での影響が心配されています。

「社会全体でウイルスをなくしていく」という
意識が広まれば、救える命が確実に増えます。
子宮頸がんワクチンは、
あなたや大切な人の未来を守る力を持っています。
検診で早期発見することも大切ですが、
まずは子宮頸がんワクチンで感染を防ぐ「予防」が最大の防御ともいえます。

もちろん不安がある場合は、かかりつけの産婦人科や、
地域の保健センターへ行きましょう。
ご家族でもぜひ話してみてくださいね。