広島にある企業の新規事業への取り組みが、成果重視に変化しているという分析結果を、投資会社がまとめました。
広島でも投資活動をしているベンチャーキャピタルは、広島の大手から中堅の地元企業を対象にアンケートをしました。
新規事業の注目テーマに「SDGs」をあげた企業は2024年の62.5%から、2025年は21.4%に大幅減となりました。その一方で「AI・生成AI」という短期的に成果が出やすいと思われるテーマをあげた企業は、2024年の25.0%から2025年は50.0%に倍増しました。

べンチャー投資家の平田拓己氏(waypoint venture partners代表取締役)によると、
「多くの企業が新規事業の取り組みを始めて3年程度の時間が経ち、『そろそろどうなの?』と聞かれる時期に差し掛かってきた。成果を急がなければいけないというマインドが強くなりつつある」
と分析します。

また、広島の企業はスタートアップ企業との接点が少ないことも浮き彫りとなりました。CVC(自社事業との相乗効果を狙った出資)を行う企業でも、「1年間で新規に接触するスタートアップ企業の数は50未満」と回答した企業は半数に及び、「接触無し」も含めると71%となりました。

アンケートでは、新規事業担当者に「自己評価」も聞いています。10点満点による自己採点は、平均で4点台。悩み多き新規事業担当者の姿が垣間見えます。課題感として最も多く挙げられていたのは、活動の方向性等に関わる「目標・施策設定関連」、次いで「経営陣の巻き込み」「新規事業開発予算」が挙げられました。目標・施策設定と予算関連は2024年ではあまり多くなかった課題で、取り組みが前に進んだ可能性もあります。

「新規事業は、かなり時間をかけて作っていくのが大前提。企業が元気なうちに仕掛けをスタートさせることが重要。新規事業は部署を作って担当の人間を据えて『あとは任せた』ではうまくいかない。経営陣は新規事業にチャレンジしやすい環境を作ることと、社内外で動きやすい体制を作ることが大切」と前出の平田氏は指摘します。
新規事業への取り組みが、節目時期を迎えた企業が増える中で、「時間軸への意識」が強くなっています。社会貢献できるようなイノベーションは容易でないかもしれませんが、今後の地元企業の奮闘と、広島に住む人にとっても有益な事業の創出が期待されます。
出典:外部協業を伴う新規事業及び既存事業強化に関する取り組みの調査(2025年1月~12月版)
回答企業:広島県内に本社を置く企業16社(製造業・サービス業・卸小売・情報通信運輸・建設業・電気ガス業)
調査主体:waypoint venture partners株式会社
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