男性アイドルを装ったSNS型ロマンス詐欺を見破り被害を未然に防いだとして、広島県警 大竹警察署は14日、広島銀行 大竹支店に勤める永野 由紀子さん(57)と三浦 春美 課長(40)に感謝状を贈りました。

3月6日のお昼ごろ、1人の女性(60代)が広島銀行 大竹支店に来店。そのまま窓口を訪れ、永野さんに「現金50万円を振り込みたい」と告げました。女性は少し焦ったような、落ち着きのない様子だったといいます。

永野さんは女性に、どういった目的で50万円を振り込みたいか訪ねました。

ファンクラブ費が50万円...?

Q.どのような目的で50万円を振り込みますか?
A.ファンクラブの会費を払いたい
Q.誰のファンクラブですか?
A.Snow Manの目黒蓮です
Q.誰かに入るよう頼まれましたか?
A.本人から『入ってほしい』と言われた

不審に思った永野さんは、女性からさらに詳しく話を聞きます。

“目黒蓮”と1ヶ月やりとり さらに「ビデオ通話」

永野さんが詳しく話を聞いた結果、女性は

▽STARTO ENTERTAINMENT からメールが届いている
▽目黒蓮とSNSで1ヶ月くらいやりとりをしていた
▽目黒蓮とビデオ通話もしたことがある

と話したということです。

また、女性が振込先として提示した銀行口座は事務所名義ではなく、地方銀行の個人名義の口座だったといいます。

本人と会える権利も...

不審に思った永野さんは女性の話をメモにまとめ、課長の三浦さんに相談しました。

三浦さんは「これは詐欺だ」と判断し、大竹警察署に通報。その後、「警察からの『啓発活動』をお願いされていて、少しだけ話を聞いてほしい」と別室に案内しました。

警察官が到着するまでの間、女性は2人に、
▽「本人に会える権利」があると言われた
▽目黒蓮が話している映像を見て「これは本人だ」と信じた
▽通帳に振り込み記録が残らないように窓口に来た

と話していたということです。

巧妙化する詐欺 「1度立ち止まって考えてみて」

到着した警察官が女性から詳しく話を聞いた結果、SNS型ロマンス詐欺の被害に遭いそうになっていた事が発覚。2人の冷静な対応により、50万円の詐欺被害を防ぐことができました。

永野さんは「ファンクラブの会費としては金額が大きすぎる点と、芸能人本人から『振り込みをしてほしい』と言われた点を不審に思い『詐欺かな』と疑った」と、当時を振り返ります。

また、広島銀行大竹支店は、これまでにも詐欺被害を複数回防いでいて、県警は大竹支店を「特殊詐欺被害抑止優秀店」に認定。志窪 茂 支店長(51)が記念の盾を受け取りました。

大竹警察署の泉 新作 署長は「特殊詐欺はどんどん巧妙化している。1度立ち止まって考えたり、身近な人や警察に相談してみたりしてほしい。警察としても、詐欺の手口などの情報発信に努めていく」と話していました。