イランの核開発問題をめぐって中東で攻撃の応酬が続いています。一方でフランスは核弾頭を増やす方針を示しました。こうした国際情勢を受け、広島の被爆者団体などが6日、広島市で緊急の会見を開き、強い危機感を表明しました。

会見を開く被爆者団体や市民団体の代表たち
広島県原爆被害者団体協議会・箕牧智之 理事長
「今、世界中であっちでもこっちでも戦争が始まっており、非常に私たち被爆者は憂慮しておりますが」
広島被爆者団体連絡会議・田中聡司 事務局長
「核を使ったりする自体に発展すれば、まさに世界大戦の様相に、まさにここがちょっと私は前兆であると思っています」
6日、広島市で開かれた会見には、広島の被爆者団体や市民団体、あわせて10団体の代表らが出席しました。
アメリカとイスラエルは、核開発問題をめぐってイランを攻撃。これにイランが反撃し、中東各地に戦火が飛び火しています。
核保有国・フランスの方針転換に被爆者は…
フランス・マクロン大統領
「核弾頭の保有数を増やすよう指示した」
フランスは、ロシアのウクライナ侵攻などを念頭に、核弾頭を増強。同じく核を保有するイギリスのほか、ドイツなどと核兵器の運用を含めた防衛上の連携を強化する方針を示しています。

G7広島サミットで平和公園を訪れたフランス・マクロン大統領
広島県原爆被害者団体協議会・箕牧智之 理事長
「(G7広島サミットのとき)これで当時は世界に平和が訪れたと思ったけど、今になって思えば一つのただのイベントに過ぎない催しだったとも思う」
3年前のG7サミットで広島を訪れたマクロン大統領。原爆資料館の芳名録には、「平和のために行動することだけが私たちに課せられた使命です」というメッセージを残していました。
広島被爆者団体連絡会議・田中聡司 事務局長
「(芳名録に残した)あの言葉は、本当に本物だったのか。非常に残念な気持ちです」
田中聡司さんは2025年、フランスで自身の被爆体験を証言。現地の市長を通じてマクロン大統領に核軍縮の要望書を渡していました。
広島被爆者団体連絡会議・田中聡司 事務局長
「(マクロン大統領に)要望書を受け取ってもらったんで、少しは期待も抱いてたんだけども、核の傘を広げるという考え方の延長線上で」
フランス・マクロン大統領の発言の背景に何が…専門家が語る
核問題に詳しい共同通信編集委員の太田昌克さんは、マクロン大統領の発言の背景には、ヨーロッパのアメリカに対する疑念があると指摘します。

共同通信編集委員 太田昌克さん
共同通信編集委員・太田昌克さん
「やはりトランプ大統領が欧州への防衛のコミットメント、NATOにもとづいて欧州を防衛するんだ、こういった従来、アメリカの大統領が示してきた欧州防衛の意思に対して、欧州が疑念を持っている。トランプ大統領の米国第一主義によって、アメリカの欧州防衛のコミットメントが弱まっていることに対する懸念ですよね」
その上で太田さんは、ヨーロッパに限らず世界的に核軍縮ではなく核軍拡へと進むことを懸念しています。
共同通信・太田昌克 編集委員
「フランスは核兵器をこれから増産する、さらに己の核抑止力を他の欧州諸国に広げる、そういった選択肢を示していますから、これが核不拡散条約、NPT体制にマイナスの影響を与えていく懸念。これから核軍縮ではなくて核軍拡に進むのではないかという懸念、そういったものを抱いています」






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