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232回目は、産科・婦人科 藤東クリニック 藤東猶也 副院長に
お越しいただき、「無痛分娩の現状」というテーマで伺いました。
無痛分娩は、陣痛が本格的に始まってから麻酔を用いて痛みを軽減する出産方法です。
日本産婦人科医会の調査では
2023年の無痛分娩率は13.8%で、2017年の5.2%から約3倍に増加したそう。
分娩数全体は減少する一方、無痛分娩は増えているという傾向があります。
ただ、東京都では無痛分娩率が30%超と高いものの、広島県は約5%
…と地域差が大きいのが現状です。

その背景には、麻酔科医不足や施設数の少なさ、日本独自の産科体制、
そして「痛みに耐えるべき」という価値観があるのでは…という気がしています。
海外では欧米を中心に普及が進み、フランスやアメリカでは7割以上が
無痛分娩を選択しているそうです。
ただし、誤解してはいけないこともあります。
無痛分娩は痛みを完全になくすものではないということです。
緊張を和らげ体力を温存し、落ち着いて出産に臨める利点がありますが、
一方で、吸引分娩の増加や発熱などのリスクもあり、費用は自費で
約10万円の追加負担が必要です。
東京都では助成制度も始まりました。
「今後は、医療体制の整備と正しい理解が重要。
希望する場合は事前に施設や家族と十分に相談することが大切です」と藤東先生。

地域医療の中で、産科と麻酔科が連携できる制度設計を進め、
無痛分娩が選択肢として定着する環境づくりが必要なのではないでしょうか?
より安全で満足度の高い無痛分娩を提供できるよう、努力して下さっている
現状がみえてきました。
産み方が選べる時代、自分らしく納得のいく方法で出産できることが
その後の生活にも関わってくるような気がします。
女性にとっての出産がより良いものになるといいですね。

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