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4期16年にわたって、広島県のかじ取り役を務めた、湯崎英彦知事が先月、退任しました。11日、RCCラジオ「本名正憲のおはようラジオ」に電話出演し、4期16年の県政を振り返りました。
本名アナウンサー(※以下、本名)「湯崎さん、おつかれさまでした!今どうしてらっしゃいます?」
**湯崎前知事(※以下、湯崎) **「今はもっぱら挨拶回りをしています」
本名「そうですか。つまり言ってしまえば無職状態になるんですか?」
湯崎「無職ですね」
本名「いかがですか、4期16年の長きにわたって県を引っ張ってきて、一方で、もう完全に自由人なわけでしょ。私もフリーランスではありますけども。どんなご気分ですか」
湯崎「確かに、好きなときに喫茶店行ったりとか、いろんなところに行けるので。なんか、いい感じですよね」
本名「でも、いろいろ知事も目立ちますから、“あ、知事!”とか“湯崎さん”とかって言われません?」
湯崎「現職時代よりも、道で人とすれ違うと、感覚的に言うと5、6倍ぐらいの人が挨拶してくれるんです。こんにちは!とかおつかれさまとか、ただの会釈だったりもするんですけど、挨拶していただけて、それがすごく嬉しいですね」
本名「いろんな記憶や思い出がおありだと思いますが、まずは、ちょうど今、持ち上がっているカキの大量死の問題ですけども、これはもう横田新知事のスタートにあたっての最大の問題がいきなり起こっちゃったわけなんですが、これは湯崎さんがお辞めになる前にも既に出てた話でしたよね」
湯崎「そうですね。これ実際には9月の終わりから10月の最初の頃にかけて、急に起こったみたいで。それからは少し落ち着いてはいるみたいなんですけども、カキが死ぬということ自体はですね…ただその間に相当大量にカキが死んじゃったんで、これは本当にびっくりの事象ですね」
本名「横田さんが施政方針を話されましたけども。横田県政のスタートはどうご覧になっていますか?」

湯崎「順調にスタートしていると思いますけども、いきなりこういう自然相手のいかんともしがたいことが起きてるっていうのは大変なことですし、広島のシンボルみたいなところがありますから。カキって。これから冬に向かって多くの皆さんが楽しみにしているのにこんなことになって。そういう意味ではいきなり危機管理的なスタートで大変だと思います」
本名「国との連携を図りながら、国のパッケージの内容も明らかになってきていますけど。おそらく湯崎さんが県政に当たられても同じような動きをとると思うんですが、いかがでしょう?」
湯崎「補正予算とかはある程度準備はしていたし、そのときはもうもちろん横田さんも当選決まっていたので、事務方は相談しながら進めてましたから。大体考えてるような範囲で今動いているところですよね」
本名「今、その県を代表する1つがカキであると。いわゆる“おしい広島県”を始めとしてね。広島県をブランド化したところが、皆さんが一番評価する功績じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか?」
湯崎「やっぱり広島って非常に知名度が高いじゃないですか。でも例えば観光地としての認識っていうのはあんまりなかったですし、改めて原爆ドームや宮島がありますけど、しっかりと観光していただけるところであるということと、その他にもいろんな素晴らしいところ、美味しいものもたくさんあります。そういうことを外の皆さんに知っていただく。それはほぼイコール、外で、テレビやネットで情報が流れていく。それがイコールブランド化につながるんですけども、それが県内にフィードバックされていきますよね。
そうすると県民の皆さんも、改めて「こんなに良かったんだ」って思っていただける。それは誇りも高まっていくってことですね。ブランド化って、ただ有名になったりとか、何か物を買ってもらえるとか来てもらうとかっていうだけじゃなくて、それが地域の誇りに繋がるっていうことがとても大事なんですよね。そういうところはね、進んでいったかなと思います」
本名「発信することによってそれが効果できて、その循環ですね。住んでいる県民の方の意識が変わる」
湯崎「そうですね。そうするとまた中身が良くなって、ブランドも高まっていく」
本名「観光地などでも、従来見過ごされがちだった部分のホスピタリティとか、ちょっとしたところを綺麗にするとか、そういうところに出てくるんですよね」
湯崎「外から来た人達に対する対応だとか、公共交通機関のサービスなどでも、良く印象を持ってもらうようにより意識する、レストランとかでもそうですが、それが、全体としてブランドが高まっていく」
本名「これはずっと循環を回し続けたいですね」
湯崎「まだまだもっと改善の余地がありますし、まだ知られてないこともたくさんあるので、もっと続けていくべきだと思います」
本名「一方で、広島に来ていただく人は増えているけど、今度は若い人が出て行くことも増えている。これはどうでしょう」

湯崎「若者の転出は、広島県の独特の課題ではなく、日本中の地方共通の課題です。地方で若者が転出超過していないところは東京、大阪、福岡くらいしかない。これは全国の課題です。特に今18歳人口がすごく減って、大学が入りやすくなって。そうすると、実は足元で起きているのは、関西の大学がものすごく営業をかけていて…広島の従来だったら県内の学校に行っていた子たちが関西にすごく今行っているんですよね。あと周辺県の子たちも広島の大学に来ていたのが、関西の大学に引っ張られているっていうのがあって、こういうところが、ちょっとこの3年、4年ぐらいも急激に…若い人の転出が増えてるっていう状況が起きてますね」
本名「そういう分析のもとにどうするか、どういう手を打つかといろんなやりあると思いますけれどもね」
湯崎「広島の若い人たちが、広島以外に出かけていって、そこでいろんな経験をするということ自体は素晴らしいことになると思うんですね。なので、やっぱり中長期的にそういう人たちが戻ってくる。いい仕事がある。それから、やっぱり広島好きだっていうね。そういうことを作っていくことが大事で。広島好きだっていうのは元々多いんですけど、だけど例えばよく分析をするとですね、小さい頃に家族でいろんな体験をしている。例えば自然体験みたいなことをしていると、広島に戻ってくるっていうことが多いんですよね。だからそういう体験をやっぱりしっかりと皆さんにしてもらうとかね。ということが大事じゃないかなと」
本名「湯崎さん、そもそも知事選に出られる前は、通信関係の企業の社長さんでしたね。まさか県政に携わるとは思ってなかったのでは?」
湯崎「会社を辞めるまでは全く考えてなかったですね。正直、就任した頃は道州制の話も盛り上がっていて、自民党も道州制を作ろうとしていた。2期くらいで実現するかと思ったけど、あっという間に議論がしぼんでしまった。その後、2期やって3期やってコロナもあり、投げ出すわけにもいかず…。もう1期続けて。で、改めて16年という長さを感じたのでね」
本名「次はどのような道を歩まれるんですか」

湯崎
「今は自分探しの道を歩いている感じです。隠居は早い年齢ですし、何かお役に立つことをしたいと思っています」
本名「最後に、ラジオをお聞きの皆さんに一言お願いします」
湯崎「この16年間、県民の皆様には支えていただき、ご理解いただき、ありがとうございました。私自身も素晴らしい経験ができたと思うし、県民みなさんといろんなことができて嬉しかったです。これからも広島の発展は進むと思います。新しく横田県政になっていますが、どうぞご支援いただき、みんなで素晴らしい広島県を作っていけたらと思います」
本名「どうもありがとうございました」
湯崎「はい。ありがとうございました」
(2025年12月11日 RCCラジオ「本名正憲のおはようラジオ」より)






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