今シーズン自己最多の104試合に出場した２６歳のカープ中村奨成が契約を更改。８年目でブレイクを果たし、年俸は800万円から2200万円増の推定3000万円でサインしました。

広島出身の中村奨成は、広陵高3年時には2017年夏の甲子園で1大会最多となる6本塁打を放ち注目度が高まる中、ドラフト1位でキャッチャーとしてカープに入団。

2018年ルーキーイヤーの中村奨成

4年目の2021年にはサードや外野にも挑戦し、1軍でプロ初安打を記録しますが、39試合の出場に留まります。

その後はファームで打率3割前後の数字を残しアピールしますが、1軍で思うような結果が出せず、去年から背番号は「22」から「96」へ。さらに外野手登録に変更となりました。

同期のドラ１指名だったヤクルト・村上宗隆や日ハム・清宮幸太郎にスポットライトが当たる中…

2023年まではキャッチャー登録だった中村奨成

中村奨成のプロ７年間（18～24年）での1軍出場は118試合に留まり、39安打、HR2本、11打点ともどかしい日々が続きました。

「あとがない」と危機感を持ったままキャンプを過ごした中村奨成。ただ当時22歳の二俣翔一がオープン戦で結果を残しことしの開幕スタメンを勝ち取ると、新加入のファビアン、秋山らが外野手争いを繰り広げ、中村奨成の名前は…開幕1軍にはありませんでした。

しかし開幕直後に転機…モンテロと秋山が負傷。中村奨成に声がー

ことし８年目を迎えた中村奨成

4月2日に1軍に昇格すると、4月20日の阪神戦で今季初のスタメン（6番センター）でマルチ安打を記録。その後は「1番センター」として4月は月間打率.348と結果を残すと、5月13日の巨人戦（マツダ）では4年ぶりのホームランも放ちます。

しかし交流戦で同じセンターを守る大盛が結果を残す中、6月の月間打率は.185に留まり、出場機会も減ります。7月に入り再びバットでアピールしますが、7月16日のDeNA戦。ダイビングキャッチの際に右肩を負傷し、離脱を余儀なくされます。

8月に復帰を果たすとパンチ力のあるリードオフマンとして打線を再び牽引。9月以降は3割を超える打率を残し、最終的には自己最多の97安打。チーム3位タイの９HRを記録するなど、飛躍を遂げました。
＜【2025年成績】104試合（先発81）打率.282 97安打 9本塁打 33打点＞

シーズン終了後には右足首の痛みのもとになっていた骨片を取り除く手術をおこない、来春のキャンプに向け調整を続けています。

ファン感謝デーで今季を振り返る中村奨成

そしてきのう、結婚していたことを発表。9年目を迎える来季は、ドラフト1位で平川蓮（仙台大）が加入するなど激化する外野手争いの中、レギュラー定着。さらに初の規定打席、２桁本塁打への期待も膨らみます。

中村奨成が筆でかいた2026年の決意は…

さらなる飛躍の意味を込めた「はねる」