PR
世界最大級のロボット競技会に挑む高校生たちがいます。秘密基地で続く彼らの挑戦を取材しました。

「いけるいける」
「あーくやしい」
「よっしゃー!」
「こっちの点は取れた」
広島大学附属高校の1年生5人組チーム「ヤネウラ」です。放課後や週末になると、ここで試行錯誤を重ねています。
彼らが挑むのは、レゴを使った世界最大級のロボット競技会「ファーストレゴリーグ」。9歳から16歳までを対象とした、世界110カ国以上が参加する国際的な大会です。この大会で、チームは大きく3つの分野で総合的に評価されます。
一つは、2分30秒の制限時間内に自律型ロボットで課題クリアを目指す「ロボットゲーム」。二つ目は、ロボットの設計や、今シーズンのテーマ「考古学」についての研究成果を発表する「プレゼンテーション」。そして三つ目が、すべての競技活動を通じてのチームワークや他者への敬意を評価する「コアバリュー」です。
チーム「ヤネウラ」は、3年前に全国大会出場経験がある中村真央さんが、ロボット製作は初めての友人たちを誘い、6月に結成したチームです。

チーム「ヤネウラ」リーダー 中村真央 さん
「楽しさを知ったので、もう1回出てみようかなと。人づてに得意そうな人を集めて…そんなに簡単ではなかったです」
実はこの活動、学校の部活動ではありません。そのため、学校近くに借りたこのマンションの一室が、彼らの活動拠点です。
保護者 中村泉 さん
「環境を贅沢に整えすぎかもしれないけど。お互いの得意なことを尊重し合ってるのが、うかがい知れて、広島・日本のいい人材になるかなと思って、なんか投資みたいな」
チーム「ヤネウラ」久保隅颯志 さん
「ヨー角っていう左右の振りの角度を。何度回る、何センチ走る、全部設定して、組まれた動きを精密に遂行している」
今の課題は、ロボットの精度の「ムラ」をなくすこと。プログラムの修正に追われています。
チーム「ヤネウラ」リーダー 中村真央 さん
「昨日と同じように、プログラムが、うまく作動しなくて…なんででしょう」
チーム「ヤネウラ」十河琥太郎 さん
「何が原因でうまくいってないかがよくわからんっていうのが大問題なのと、プログラムを組み直さなければいけない」
しかし、メンバーたちは前向きです。
チーム「ヤネウラ」久保隅颯志 さん
「希望が見える失敗ばかりなんで、全然悲観してない」
育まれているのは、技術力だけではありません。この日、体調を崩して欠席した下園空我 さんのアイデアを、メンバーは誇らしげに語ってくれました。

チーム「ヤネウラ」十河琥太郎 さん
「ほんとだったら回り込まないといけないけど、全部ショートカットするというこの仕組みを下園くんが思いついてくれたんですよ。めっちゃすごい。ほんとに」
「ファーストレゴリーグ」が掲げるスローガン、「More Than Robots」=ロボット以上の何か。その精神をメンバーたちは、活動の中で養っているようです。

チーム「ヤネウラ」宮川ゆきは さん
「男子と女子とかで結構別れてたところはあったんですけど、今結構こんな感じで結構仲良くなって…企業の方とかとメールのやり取りもするので、そういう力は結構上がったかなと」
チーム「ヤネウラ」久保隅颯志 さん
「無限の課題の発見と解決が、まず1つ楽しい。みんなと一緒にできて、貢献できて」
チーム「ヤネウラ」十河琥太郎 さん
「『失敗は成功の母』というじゃないですか。あれをほんとに最近、心から実感したのが一番楽しかったです」「いろんな人の支えがあってやれている…独りよがりだった自分がちょっとあったと思うんですけど、最近視野をもうちょっと広く持ちたいなって思うようになりました」
彼らの挑戦の第一歩となる国内予選大会は、7日、大阪で開かれます。
「世界行くぞ、で俺らがおーで言ったら」
「世界行くぞー」
「おー」
「よくがんばった中村さん」
=スタジオ=青・中・コ)感想わいわい
【メモ】▼保護者にも話を伺ったところ、彼らは、部活や試験勉強もしっかりやった上で、この競技を心から楽しんでいるとのことでした。▼将来、何になりたいか?聞いたところロボット工学やプログラマーに限らず「楽しみながら人の役に立てる仕事」がしたいと話していた。▼取材した記者は、彼らの発言が終始ポジティブで、本当に高校生1年生か?と思うほど、しっかりしていた。また、何時間も続く彼らの集中力にただただ驚いたとのことでした。▼この大会は16歳までの出場なのでチーム「ヤネウラ」としては最初にして最後の挑戦。がんばってください(レゴには上級ランクの大会もある)
PR
新着記事
ランキング
※毎時更新、直近24時間のアクセス数を集計しています。
PR
コメント (0)
IRAWアプリからコメントを書くことができます!!