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先月、スペインで開かれた水中写真の世界選手権に、RCCのスタッフが出場しました。世界各国から腕自慢が集まった大会で、どんな結果を残したのでしょうか?白山記者の報告です。

「水中写真世界選手権」は、10月6日から12日にかけて、スペイン北東部=カタルーニャ州で開催されました。CMAS=世界水中連盟が、1985年から世界各国で開いていて、ことし21回目です。2人1組のチームが19か国からエントリーしました。わたしは、日本代表として、愛媛在住の会社員=山崎ほのかさんとバディを組みました。
「3・2・1・ゴーダイブ!」
競技者は、指定された4か所の海域に潜り、撮影します。そして、撮影した写真から5つのカテゴリーを選んでエントリーし、順位を競います。
わたしは普段、江田島市沖の瀬戸内海を中心に、水中写真を撮っています。きっかけは20年前…。スキューバダイビングで出会った地上とはあまりに違う景色に魅了されました。この競技の存在を知ったのは、10年ほど前です。当時、国内でほとんど知られておらず、競技人口も少なかったため「自分も挑戦できるかも」と、世界の舞台を目指すことにしました。

今回の大会が行われたスペインの海は、海洋保護区になっています。競技中、水中生物や海底など、すべての環境に一切触れてはいけない「ゼロコンタクト」という厳格なルールが初めて導入されました。撮影だけでなくダイビングの技術も求められる難易度の高いものとなりました。
わたしは、スマートフォンを使って撮影する「スマートデバイス部門」にエントリーしました。撮影技術に加えて、独創性や芸術性も、審査の大きなポイントとなります。現地特有の石灰岩できた地形と生態系を、一枚に収めることに専念した結果、4位入賞という成績を収めることができました。
スペインの海は、漁業が禁止された「保護区」。小魚は少ないのですが、大型のハタが人間を恐れることなく泳ぐ姿が間近で見られるなど、いつも潜る瀬戸内海とは異なる生態系を肌で感じました。海が持つ多様性と奥深さを改めて実感する貴重な体験となりました。
青山高治 キャスター
「水中写真」というのは、陸上の写真とはやはり違う難しさが?

白山貴浩 記者
「水中では、撮るまでが非常に大変です。まず、被写体となる生物を『見つける』こと。そして、見つけても逃がさずに近づく潜水技術や知識が必要になります。撮るためにはその生物の生態を『知る』ことが大切になります」
青山高治 キャスター
「機材も大掛かりですよね?」
白山貴浩 記者
「陸上で使うカメラを「ハウジング」と呼ばれる防水ケースで覆ったものです。陸上では、およそ12キロありますが、水中では浮力で1キロ程度まで軽くなります。ただ、水の抵抗が大きく、これを持って泳ぐのは大変です」
青山高治 キャスター
「普段は、瀬戸内海を撮影しているそうですが、夏の異常な猛暑など、広島周辺の海で気づくことってありますか?」
白山貴浩 記者
「海水温は、気温が下がるのに遅れていままさに少しずつさがってきています…。ダイビング関係者の話では、ことしは猛暑の影響などもあってか、ウミウチワやウミカラマツなど熱帯系の生物を例年以上に見かけるといった話を聞いています。今後も、海の生態への理解を深めて、地元・広島の海の変化にも注目していきたいと思います。そして、みなさんにもお伝えできればと思っています」














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