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“広島生まれ”の総合建設会社「フジタ」が向き合う「いのちと暮らしを守る防災・減災」

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RCCラジオでは、この時季だからこそ、いつどこで起きるか分からない「災害への備え」を呼びかけるプロジェクトを6月19日から実施してきました。(30日まで)

異例の早さで梅雨があけましたが、ふだんからの「災害への備え」はこれからも・・。

「いのちとくらしを守る防災・減災」を掲げ、業界では珍しい防災に特化した「防災技術部」を設置している 株式会社フジタ 土木本部 防災技術部の 石田純平(いしだ・じゅんぺい)さんに聞きました。

- まず、石田さんがお勤めの「フジタ」。いわゆるゼネコンで、日本全国のみならず、 海外にも 16 の事業所がある。世界に技術とサービスを提供している総合建設会社社・・・ もともと、広島生まれの会社だとか
石田)
フジタは1910 年に広島市で創業。戦後復興では広島赤十字病院や広島城の再建に携わりました。本社は東京ですが、実は今でも「本店」を広島に構え、地域社会と共存共栄を目指し、スマートシティの実現や防災まちづくりに取り組んでいます。
創業の地・広島では本業の建設事業の枠を超えて、文化イベント、次世代教育、スポーツ振興など多角的に地域と関わっています。

ー 特に、防災・減災には並々ならぬ思いがあると聞いています
石田)
近年の災害激甚化を受け、フジタは「いのちとくらしを守る防災・減災」を重要課題にしています。2020 年に「防災技術部」を新設。業界では珍しい、防災に特化した部署です。わたしも「防災技術部」に所属しています。

ー どんな取り組みをしているんですか?
石田)
災害の予防、発災直後の対応、復旧・復興の各フェーズで役立つ技術・製品の開発に取り組んでいます。総合建設会社としてこれまで国土強靭化、耐震補強工事などの災害予防対策から、緊急復旧工事や復興工事まで、ハード対策で貢献してきました。これからはハードだけでは不十分であるためソフト対策にも貢献できるよう技術開発を進めています。

- ハード・ソフト、それぞれ具体的な事例を伺いたいんですが、なかなかどれもすごい取り組みですね…。まずはソフト対策の事例を教えてください。

石田)
災害用簡易ベッド」はテント一体型の組立式備蓄用ベッドで、プライバシーの確保や感染症対策に対応し、被災地で活用されます。

SAR(サー) 衛星データ解析技術」は、天候・時間帯を問わずリモートで地形変化を把握し、山間部や広域災害の早期対応に役立てます。
SAR衛星は近年、災害直後に広域の被害状況を把握するために活用が進められています。フジタでも、災害後の迅速な復旧計画策定や施工現場の安全管理への貢献を目指しSAR衛星のデータによる被災状況の早期把握技術を研究中です。

また、被災現場を 3 次元データで把握し、迅速な施工計画立案を支援する「ドローン測量」。フジタは建設現場でのドローン測量技術の開発に積極的に取り組んでいます。能登半島地震で被災した現場では、人や車が立ち入れない場所で活用し、従来は長期間を要する現地調査を大幅に効率化し、復旧工事の早期着手を実現しました。

- ハード対策では、どんな事例が?
石田)
ロボQS(重機遠隔操縦装置)」は、汎用油圧ショベルに装着するだけで重機を遠隔操縦可能にし、被災直後の危険地帯でも無人で安全に作業可能にします。

また、「FT マッドキラー(土質改良材)」は泥状の土砂を即時に改良し、崩壊した土砂を即時に道路等に再利用できる技術です。
災害現場で水を多く含んだ土壌が広がっていると工事用車両の走行が困難ですが、FT マッドキラーを活用することで、その場の土を即座に改良し工事用道路として利用可能な状態にできます。
セメント・石灰系の固化材より環境負荷が小さいことも特長です。

- ハード面・ソフト面、幅広い対策しているんですね? 
石田)
現場の実態に即した「使える防災」を追求し、ハード・ソフト両面で防災ソリューションを展開しています。土地や施設に根付いたハード対策に加え、ソフト対策で想定以上の被害に備えることでトータルソリューションを提供したいと考えています。

ー フジタにとって、「ぼうさい」は単なる災害対策ではないと?
石田)
わたしたちにとって、“ぼうさい”は、「安全・安心な地域社会の構築」の一部です。
つまり、建設事業を通じて「命」と「暮らし」を守ること、そして次世代にも受け継がれる持続可能な都市環境づくりが使命。
自助・共助・公助のすべてのフェーズに関わるパートナーとして、防災と日常がつながる未来のまちづくりを実現していきます。

ー 創業の地、広島・・・ということで、ことし (2025年)1 月、 広島市と「災害協定(災害時における応急対応物資等の提供に関する協定)」を締結したとのこと。
石田)
広島市との防災協定締結はゼネコンとしては初であり、災害時の応急対応に必要な機器や物資の提供などを通して、広島市の防災を支援し、安全・安心な街づくりに貢献していきたいと考えています。

防災政策が強化されたからといって、自然災害がなくなるわけではなく、“災害は他人事ではない”という事実を受け入れて、いざという時に何をすべきか、一人ひとりがきちんと考え、それぞれの立場で心構えをすることが大切です。

それを発信するため、「ぼうさいこくたい」や自治体の防災訓練に毎年出展し、防災技術・取組みの紹介や災害に関する知識・経験をより多くの人と共有し、防災意識の向上を目指します。

※RCCラジオ 2025年6月15日「中四国ライブネット 広島発 みんなでつくる災害に強いまち」より

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