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【RCC東京通信】〝東洋一〟の軍需工場跡地でかみしめる平和

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RCC東京支社報道制作部長が東京での取材メモを配信します。
広島の記者が東京で感じたコト。また東京から見た広島とは。

愛称は「原っぱ公園」。

東京都武蔵野市にある武蔵野中央公園はとにかく広い。

中央部分の広場では親子でキャッチボールをしたり、たこ揚げをしたり。ここなら安心して子どもを走り回らせる。

この日は桜も見頃でたくさんの人がくつろいでいた。

まさに平和そのものの光景が広がっていた。

しかしこの辺り一帯には戦前から終戦までの間、中島飛行機武蔵製作所という軍需工場があった。

零戦などの軍用飛行機のエンジンを製造していて東洋一の軍需工場と言われたという。

米軍からみたら格好の標的だった。

マリアナ諸島を飛び立ったB29による本土初の空襲を受けたのが中島飛行機武蔵製作所だ。

終戦まで9回にわたり爆撃された。

死者は工場関係者が200人以上。

周辺でも子どもを含む数百人が命を落としたとされる。避難した防空壕で亡くなった学徒もいるという。

武蔵野市は最初に空襲を受けた11月24日(1944年・昭和19年)を「武蔵野市平和の日」に制定している。

毎年この時期や夏にイベントを実施するなど平和事業に熱心だ。

ことし1月には広島市長が会長を務める平和首長会議の国内総会の開催地にもなった。

公園に工場の痕跡は見当たらない。徹底的に破壊されたからだという。

その歴史は公園の一角に設置されている説明板に詳しい。

昔起きた戦争を思い起こすことが戦争の抑止になる。

「原っぱ公園」に再び軍需工場が建つことがないよう次世代に引き継ぐのは現役世代の務めだ。

■都立武蔵野中央公園

戦後は米軍の住宅用地として使用された。
1989年に開園。原っぱのほかスポーツ広場やバーベキュー広場も。
多くの種類の花を楽しめる

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