広島の街づくりをみますと、ことしの大きなトピックスは、陸の玄関口、広島駅です。広島電鉄が乗り入れる工事も進められていますが、実は、全国でも初めてという工法が取り入れられています。工事の進捗状況を取材しました。
小林康秀キャスター
「ここから先に広島駅のホームがあるということになるわけですね。勾配は何度ぐらいあるでしょうか」
広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長
「4パーセントの勾配です」
広島電鉄は、この駅前大橋を渡って新しい駅ビルに乗り入れます。
小林康秀キャスター
「広島駅にさらに近づいてきました。もうすぐ目の前ですよね。大きく口を開いて、あちらが最後の広島駅のホームになるわけです」
ホームは2階部分にあるため、橋の北側からおよそ70メートルの区間でコンクリートの擁壁を設け、高さをキープします。現場に積み上げられているのは白い物体、内側に敷き詰めるのは発泡スチロールのブロックなんです。この上を電車が通ることになります。
広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長
「強度は強いものを採用してます」
小林康秀キャスター
「我々がお魚を運んだりする発泡スチロールのイメージありますけども、あの発泡スチロールとはちょっと違うですね」
広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長
「作り方は一緒なんですが、密度をぎゅっと詰めてますんで、強度が強くなるので、それを採用してます」
最大30トンを超える電車が行き来するため、強度には厳しい基準があります。さらに強い地震にも耐えられる構造になっているんです。
広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長
「電車の営業路線としては日本で初めてと聞いております」
ブロックは、縦2m、幅1m、高さ50センチ。重さは25キロ。3分の1に切り取られたブロックを持ち上げると「軽い~」
重さは土砂のわずか72分の1。細かいところは電熱線で大きさや形を調整し大小合わせて2000個が使われます。発泡スチロールは重ねても変形せず濡れても変質しづらいのが特徴です。ただ、どうして採用することになったんでしょうか。
広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長
「ここの下に地下街がありまして、そこに杭を打てなかったので、なるべく上にあるものは荷重の軽いものをしないといけないということで、土ではなく発泡スチロールを採用しています」
地下に荷重がかかると、直径5メートル程度の杭を地下広場に打たないといけません。なるほど、発泡スチロールを使うことでイベント広場を活用しやすいようにしているんですね。
北に進んで新駅ビルまでやってきました。2階部分に上がってみると・・・
小林康秀キャスター
「ここが広島電鉄の新しい終着駅になる広島駅ですね」
4つあるホームの下にも300個の発泡スチロールのブロックが敷き詰められています。
小林康秀キャスター
「上を上見上げますと、広大なアトリウムの空間、壮観ですね。遠くから来られた方は新幹線とかで来られて、広島電鉄のこの場所から街に向かって出発していくわけですね。最初に見る広島の光景なわけです」
「見つけてしまったんですけど、あそこ見えますかね。黄色い看板、北口方向への看板が書いてありますが、ちょうどあの辺りがJR在来線の改札口。そことの距離感、ここが広島電鉄のホーム。こういう雰囲気で今工事が行われてるんですね」
広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長
「路面電車を降りた方が駅ビルのテナントに入ったり、JRの改札に改札に行ったりとかしやすくなるということです」
小林康秀キャスター
「駅で人と人の出会いとか、別れとか、まさにここが繰り広げられる場所にこれからなっていいうわけですね。かなり出来上がっていますね」
スタジオ)
◆発泡スチロールをコンクリートでカバーし強化している。
◆広島駅はトランジットモール化(都心商業地の魅力向上などを図る歩行者と公共交通機関の空間)を目指している。
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