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“ラテンアメリカ最大級の芸術祭”へ 広島の選抜神楽団がメキシコでの公演に向け練習 高地対策で「マスクをして練習」も

10月、広島の神楽団がメキシコの芸術祭で神楽を披露します。言葉や文化が異なる海外で神楽を感じてもらおうと、団員たちが奮闘しています。

メキシコでの本番を1か月後に控えた9月12日。午後7時過ぎの体育館に準備されていたのは、神楽の舞台でした。メキシコでの神楽公演に向けたリハーサルです。

音響担当 横山喜朗さん
「基本的にはメキシコのスタッフに全部機材を組んでもらう。日本から行って操作をする感じ。きょうは現地のスタッフの資料映像用にわかりやすく組んでいる」

24年に友好提携が10周年を迎える、広島県とメキシコ・グアナファト州。それを記念して10月下旬に行われる、ラテンアメリカ最大級の芸術祭「セルバンティーノ国際芸術祭」に、広島の神楽団が出演します。9団体14人10代から40代で構成される選抜神楽団です。

大太鼓 山本大介さん
「初めて神楽を見る人ばかりなので、不安というか当日どうなるかという気持ち」

小太鼓 隅井貴徳さん
「(緊張しますか?)めちゃくちゃ緊張しています」

今回は「メキシコ」ならではの難しさもあります。

1日目のホテルに到着するのは、日本を出て30時間後ぐらいの予定です。現地は高地で、標高が1700mから1800mのところで舞います。現地に行った巣スタッフは、坂道を上り下りをしただけで息が切れたといいます。高地対策として、普段のは、「マスク」を着けて練習する人もいるといいます。

芸術祭は、オペラや演劇、映画など様々な分野から、3000人以上の芸術家が集まる「国際舞台」です。

NPO法人 広島神楽芸術研究所 林 秀樹 理事長は、「向こうは自分たちをアマチュアとは見ない。一生懸命やって、何があっても動揺しないところまでもっていってください。よろしくお願いします」と団員達に声をかけました。

披露する演目は土蜘蛛と八岐大蛇。海外でも人気が高い勇壮な演目です。メキシコでの公演ということで、スペイン語の字幕も付けられます。

舞台にも新しい挑戦があります。

美術担当 石井祐一さん「普段は神楽幕というのを使うんですけど、今回は幕がなく今までにない作り方。幕がない分、演じ方や舞い方、登場の仕方が変わってくる」

神楽では、登場人物は幕から登場しますが、映像や字幕を映し出すビジョンが設置されるため、幕が設置できません。そのため、登場人物は横から出てきます。また、海外の人たちに見てほしいという思いで、奏楽の位置も異なります。

隅井貴徳さん「小太鼓を必死に合わせないいけないから大太鼓の方を見たいが、舞は大太鼓とは反対なので、視線がキョロキョロとして難しい。」

演目が終わると、すぐに振り返りです。数人で集まりより、話し合いをします。良いものを作りあげようと試行錯誤します。

半田徹さん「まだ練習不足だなと。もっと合わせるところは合わせて。まだまだパーフェクトじゃない」

田村和也 副団長「9年前にもメキシコに行かせてもらっていて、その時に僕が得た経験で、日本じゃ味わえないお客さんがスタンディングで拍手をくれるとか、そういった普段味わえない環境を若い子たちと味わいたい。みんなで力を合わせて頑張ります」

県は、神楽公演をきっかけに互いの文化や芸術の交流をさらに促進させていきたいと考えています。メキシコの舞台までいよいよ2週間を切りました。

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