江戸時代から戦前まで続いていました。活気あふれる広島の風習を伝える貴重な史料が見つかりました。
「御供船の艫(とも)飾り」です。大きさは、縦2.8メートル横2.5メートル。金糸や銀糸の刺しゅうで、橋の上で長刀を構える弁慶が立体的に描かれています。ところどころに金属やガラスなども飾りつけられています。
御供船とは、江戸時代からある風習で、宮島・厳島神社の管絃祭を間近で見物するために作られた船です。最も多いときには90隻もあり、それぞれの地域が競って豪華に飾り付けたとされています。船の後の部分「艫(とも)」につけられたことから「艫飾り」と呼ばれています。
去年9月、広島修道大学の非常勤講師・中道豪一 さんが書いた艫飾りの論文を読んだ人から連絡があり、見つかりました。戦時中の疎開によって原爆による被害を免れたそうです。戦後、御供船の行事は途絶えてしまいました。
広島修道大学 中道豪一 非常勤講師
「原爆がなければ、伝わっていたものですから、それが令和の時代にこのように発見されたことに関して胸に迫るものがある。庶民の風習や文化、それを伝える点について極めて重要で貴重なものではないか」
今後、「御供船の艫飾り」は広島市へ寄贈される予定だということです。
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