Aさんは3年前、三次市にある現在の住まいに引っ越してきました。ネコが安心して暮らせる、広い敷地のある家を探していたところ「ここならば」と選んだ住居です。【前編から続く】“家族同然”のネコ 庭に現われた猟犬にかみ殺される
山の麓にある家は、道路とも距離が保たれています。庭にはネコのための小屋を作り、冬はそこに電気毛布を仕込んで暖をとらせていました。Aさんにとっても、ネコたちにとっても安心して暮らすことのできる環境が揃っていました。
暮らし始めて4年…お兄ちゃん的存在だった「ロン」
オレンジ色と白色をしたネコは、他のネコよりも少し毛が長いため、ロングヘアーの「ロン」と名付けられました。
Aさんによると、ネコたちのなかでも頼られるお兄ちゃん的存在だったロン。Aさんの自宅に暮らし始めて4年が経っていました。
Aさん
「日常が一変したんです。他のネコ同様、ロンは家族同然とも呼べる存在です。私たち家族にとっては、目の前で突然通り魔に襲われたような思いでいます」

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「すみません、殺してしまいました」駆除班の言葉に飼い主は怒り
心安らぐ自宅で、突然奪われた命。猟犬に駆け寄ってきた飼い主で駆除班の男性は、動かなくなったロンの姿を認めると、Aさんと娘に謝罪をしたといいます。
「ネコを飼われてましたか。すみません、殺してしまいました」
Aさんたちは男性に怒りの言葉を放ったそうですが、それに対する男性の言葉は怒りをさらに増幅させるものだったとAさんは振り返ります。
「ハンター保険を使わせてもらいます」
Aさん
「ロンの命を軽んじている、そう感じました。それどころか、娘が泣き叫ぶ中、後から集まってきた駆除班の中には私たちの言葉を鼻で笑った人もいたんです。『ネコぐらいで騒がなくても』そう思ったのではないでしょうか」

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猟犬の飼い主が謝罪に…「怒りをどこにぶつければいいのか」
三次市によりますと、駆除班が事故を三次市に一報を伝えたのは、17日当日の正午前ごろでした。猟犬がネコを殺してしまったため「解散する」という内容だったということです。
その後、19日(月)に駆除班長が提出した報告書を読み、市は初めてAさんの怒りを知ったということです。
市の担当者と駆除班長はその日のうちにAさん宅を訪問。しかし、ロンをかみ殺した猟犬の飼い主が来なかったことなどもあり、Aさんは謝罪を受け入れることができませんでした。
Aさん
「翌20日に市の担当者と一緒にロンを殺した猟犬の飼い主が謝罪にやって来ました。なぜ前の日に来なかったのかと聞くと、『班長に一任していた』と。怒りをどこにぶつければいいのか、私には分かりませんでした」

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「防ぐことができた事故だと今も思う」事前通達・監視体制・GPSなし
Aさんは警察にも相談したそうですが、ペットは物損扱いとなるため刑事罰には問えないと言われたそうです。
「防ぐことができた事故だと今も思っています」
その思いは、市や駆除班との話し合いのなかで確信に変わったとAさんは話します。
三次市も「事故防止策が徹底されていなかった」と駆除班の対応の問題点を指摘します。
「巻き狩り」を行うことを駆除班は周辺住民に事前通達しておらず、民家の近くで猟犬を監視する役割を誰にも担わせず、「ロン」をかみ殺した猟犬にはGPSが付けられていませんでした。

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市は「巻き狩り」を行わないよう求める方針「運が悪かったでは済ませたくない」
猟友会からの推薦を受けて駆除班による駆除を認める「命令権のない立場」(関係者)である市は、安全対策のためのマニュアル作りと合わせて、今後駆除期間中の「巻き狩り」を行わないよう駆除班に求める方針です。また、Aさんに対しても誠心誠意対応していきたいとしています。
Aさんは「保険やお金でロンは返ってこない」と、早期の示談に応じる考えはないと言います。そのうえで、「駆除班はとるべき対応を怠ったと思う。それを市も見逃していた。『運が悪かった』では済ませたくない」。
ロン以外の、猟犬から逃げ切れたネコたちは、いまはAさんの庭に帰っています。しかし、事故のあとから表情が変わってしまったように感じるとAさんは言います。
Aさん
「ネコたちは警戒心が高まり、常に何かに怯えているよう。安心だったはずの自宅でこんなことが起きてしまうなんて許せない。この気持ちは一生消えることはないと思う」。
【前編はこちらから】“家族同然”のネコ 庭に現われた猟犬にかみ殺される 飼い主が怒り「夢にも思わなかった無残な光景」広島【前編】






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