広島県庄原市東城町で25日、コメの産直に取り組む農家と消費者の交流イベントがありました。そのコメは広島市内のおコメ屋さんでは「5kg税込み3300円」で販売しています。米価が大幅に下がる中関係者は、この価格に産地の存続の願いをかけていました。
庄原市東城町の「藤本農園」です。36回目を迎えた収穫感謝祭には、この農園のコメを食べている広島市内の消費者らおよそ120人が参加。手刈りによる稲刈りを体験しました。
昼食では農園で作った新米のおむすびが振る舞われました。
参加した男の子
「うまい」
“アイガモ農法”を旗印に

この農園では、除草剤を使わずアイガモに草を取ってもらう「アイガモ農法」を旗印に無農薬米や減農薬米を作っています。
主力が昼食のおむすびで使われた特別栽培米です。農薬や化学肥料の使用量を通常の半分以下に抑えたもので広島市内の米穀店では5kg税込み3300円で販売しています。
消費者
「ちゃんとしたものだなっていう安心感。その価値はあるかなと思っている」
実は、この価格…農園の藤本代表にとっては特別な意味がありました。
「5㎏3300円」に込められた願い

藤本農園 藤本聡代表
「値段は確かに下がりました。ちょっと衝撃的な下がり方をしました。ですが、何とかコメ作りを続けていける金額になってるんじゃないか」
藤本農園では「令和のコメ騒動」が起きた2年前から相場に左右されず生産コストに必要な利益を上乗せした価格設定をしています。その価格は「5kg3500円前後」です。
ところが、今年米価の大幅下落で、飲食店向けの業務用米が半額ほど引き下げを求められました。
では、家庭用米をどうするか?
「農園が農業を続けて行くギリギリ」
家庭用米の相談に乗ってくれたのが長年、取引きのある米穀店の橋本さんでした。
牛田食糧 橋本清造理事長
「2千円台で売った方が、消費者の方も、安くなりますので、いいんだとは思うんですけど、農園が農業を続けていく、本当ギリギリ、それぐらいの金額だったんじゃないかなと思います」
橋本さんは、今年の米価の目安となるJAの概算金より3割近く高い価格で、藤本さんからコメを買う一方で、商品の販売価格をほかの県内産の新米とほぼ同じ金額に抑えました。

橋本理事長
「(Q通常より利益率を削ったとか、そういうこともされたんですか?)そうですね、今までよりかは少し削ってあるかもしれません」
藤本農園 藤本聡代表
「生産者のことを一番に考えて、売ってくださったっていうのは、もう感謝しかないです。間違いなく、これ以上下げてしまうと、離農が加速します。支えている人たちがいるっていうことは、私たちの大きな支えにつながっていきます」
ただ、これ以上、米価が下がると5kg税込み3300円での販売は難しくなるとみられています。県北の農園のコメ作りは守れるのか?関係者は米価の動向を注意深く見守っています。
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