平年以上のペースで発生していることしの台風。2026年9月には千葉県・印旛沼周辺で起きた決壊が大きく報じられました。
広島県でも6月、降り続いた大雨によって福山市のため池が決壊。けが人はいなかったものの、下流の住宅など計16棟が浸水する被害が出ました。

農業用のため池のうち、決壊した際に人的被害のリスクが高いとされるのが防災重点ため池です。広島県には約6400カ所存在し、全国最多です(2位は兵庫)。
ため池の点検 堤防の「亀裂」を発見
防災重点ため池の点検を行うのは、県ため池支援センターの職員です。年間約400カ所パトロールし、周辺にひび割れがないか、水が漏れ出していないかなどを調査しています。
東広島市のとあるため池で確認されたのは、幅8メートルほど、深さ60センチに及ぶ亀裂でした。

広島県ため池支援センター 金行大輔さん
「ため池も水位が上下しますので、流れはないですが、侵食が進みます。侵食によって、陥没が起きて沈下してしまうことがあります」
市街地にも多く存在 江戸時代以前に築造
実は、ため池の7割近くは江戸時代より前に作られたものです。現代の安全基準を満たしていないケースが少なくありません。一方で、大きな河川の少ない地域にとっては、長年重要な水資源の役割を担ってきました。
ため池の危険性は、農地だけにとどまりません。市街地の近くにも数多く存在しています。

末川徹気象予報士
「大沢田池から下流に500メートルほど離れた場所です。国道があって、車の交通量も多いです。池の水が流れ出た場合、このあたりも浸水する可能性があります」
台風30号・秋雨前線にどう備える?
台風の接近や秋の長雨を迎える中、どのような備えが必要なのでしょうか。
広島県ため池・農地防災担当 中村博課長
「管理者の方は、雨が降る前には水位を落として低水位管理をしていただく。地域住民の方は、ため池の近くに寄らないような形、あるいは避難場所を確認していただきたいと思っております」

ただ、ため池が決壊する正確なタイミングを見極めることは容易ではありません。
広島県ため池・農地防災担当 中村博課長
「ため池の水は下流に流れ出る。水路の水量が増えるなど感じられることがあるかと思います。下流の水位の状況も見比べながら対策を講じていければと思います」
ため池ハザードマップで「到達時間」を確認
県内の市町では、ため池が決壊した場合の浸水エリアを色分けで示した「ため池ハザードマップ」を作成・公開しています。水が押し寄せるまでの到達時間が記載されています。

あらかじめ安全な避難場所とそこへ至る避難経路を確認しておくことが重要です。加えて、市町から発表される避難情報に従うことが基本です。
しかし、ため池の決壊には速報が出ないケースもあります。少しでも異変を感じた場合は、情報を待つことなくため池から離れ、安全な場所へ避難してください。




















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