国内外に長期滞在して作品をつくるアーティストが、7月末から広島を訪れています。広島で描く作品に込めた思いを取材しました。

大岡弘晃さん
「アシスタントさんはベッドで寝て、ぼくは床で寝ています」

宮崎出身の絵画アーティスト大岡弘晃さんです。広島市佐伯区にあるアトリエが備わったアパートに滞在して1ヵ月あまり。昼夜問わず制作活動するため、熟睡しないようあえて床で仮眠するそうです。これまで、活動のために訪れた地域は、国内のおよそ10か所と、海外3か所。気になった地域に滞在し、そのまちを巡って感じた色を作品に落とし込んでいきます。

大岡弘晃さん
「広島を思って、水色の上に、なんか薄い紫が乗っているような印象がなんかあって、本当直感ですね」

絵の具に混ぜた「折り鶴」の顔料 込める思いは

また、今回、広島で使用する絵の具には、特別な顔料を練り込んでいます。

大岡弘晃さん
「千羽鶴がちょっとお役目が終わって処分されるっていう直前の千羽鶴を頂いてきて、それを細かく粉状にしてですね、それをこうノリと混ぜて、今回は絵の具と混ぜて使っていまして」

広島での制作には、特別な思いがあると言います。

大岡弘晃さん
「8月6日に、灯籠流しに参加させていただいて、この気持ちを光に混ぜて、解き放つというか、浮かばれるような気持ちに変えるっていうことをしたいなって思って」

作品の特徴は「金彩」

大岡さんの作品の特徴は、色を塗った後、仕上げに金の入った粉や箔を重ねることです。

大岡弘晃さん
「その場所を称賛するというか、祝福するという意味でこの金彩、この箔を点描という形こうやって打っていって。真正面から見たり、横から見たりとか、しゃがんで見上げてみるとか。いろんな角度から見るといろんな光がいろんな強さで見れるので、それがメッセージのように受け取っていただけたらな」

広島でつくった作品の一部は、今月から広島市内で展示が始まっています。ただ、本番はこれから…広島での作品作りは最後の大詰めです。

大岡弘晃さん
「ほぼ徹夜明けで、すぐ寝られます」

19日からは、広島市佐伯区にあるギャラリーや宮島の大聖院などで個展が始まります。