以前、ご紹介した、レゴロボット競技で世界を目指す広島の高校生たち。今年2月の全国大会で5位に入り、見事、世界大会への切符を掴み取りました!プロの助言を受けたロボットの改良に英語の特訓、さらには資金調達まで。集大成となる世界大会に挑む彼らの奮闘を取材しました。

広島大学附属高校の同級生5人組チーム「ヤネウラ」。今年2月、チーム結成わずか1年足らずで全国5位に輝き、中国・北京で開かれる世界大会への出場を決めました。

チーム「ヤネウラ」 十河琥太郎さん
「5位って呼ばれて、みんなびっくり」
チーム「ヤネウラ」 リーダー 中村真央さん
「地方大会が7位だったのに、全国が5位になって、もうなんかもうかなり…」
「成長だよね」「そうそう」

世界110か国以上が参加!彼らが挑む「ファーストレゴリーグ」とは?

彼らが挑む「ファーストレゴリーグ」は、世界110か国以上が参加する大型大会。評価されるのは主に3つの分野です。1つ目は、制限時間内に課題クリアを目指す「ロボットゲーム」。2つ目は、今期のテーマ「考古学」に関する研究発表「プレゼンテーション」。そして3つ目が、チームワークや他者への敬意を示す「コアバリュー」です。

学校の部活ではない!?マンションの一室の「秘密基地」からスタート

「ガッシャーン」

チーム「ヤネウラ」 リーダー 中村真央さん
「昨日と同じように、プログラムがうまく作動しなくて…」
チーム「ヤネウラ」 久保隅颯志さん
「希望が見える失敗ばかりなんで、全然悲観してない」

実はこの活動、学校の部活動ではありません。リーダーの中村真央さんが、同級生に声をかけ、去年6月に結成。放課後に集まるこのマンションの一室は、保護者の協力のもと用意された、彼らだけの「秘密基地」です。

保護者 中村泉さん
「お互いの得意なことを尊重し合ってるのが、うかがい知れて、広島・日本のいい人材になるかなと思って、投資みたいな…」

立ちはだかる「本物の機械づくり」の壁。地元企業のプロが全面支援!

しかし、世界を目指す5人の前に壁が立ちはだかります。全国大会では、会場特有の環境に影響され、ロボットを思うようにコントロールできなかったそうです。

チーム「ヤネウラ」 下園空我さん
「(練習と本番の)フィールドの違い…段差のズレを考慮したプログラムが作れていなかったので、そこが大きな反省」
チーム「ヤネウラ」 十河琥太郎さん
「イレギュラーに対応できるようなところまで、精度を高めていきたい」

2025年末・生徒独自開発初期開発映像一方、彼らは大会のテーマ「考古学」に合わせ、発掘作業の負担を減らす「排土ロボット」の開発にも挑戦。しかし、レゴとは違う「本物の機械づくり」の壁にぶつかります。

ICHIKAWA 佐藤修二さん
「前進方向にセンサー付けて、人と障害物あったら近づかないようにする」

そこで今年はじめ、自動化設備を手掛ける地元企業「ICHIKAWA」に相談。彼らの熱意に打たれた企業側が全面支援を決定し、プロとの共同開発がスタートしました。

プロの現場で得た学びをロボットへ還元。そして200万円の資金調達へ

先月、中世の集落跡の発掘現場で、完成した4代目の最新ロボット「つちはこぼっとArchaeoCube」を試走させました。

ICHIKAWA 佐藤修二さん
「言ったことに対して、すぐ調べて自分のものにする能力がすごい。関わっていたら、こっちも刺激を受けて、面白いなって」
チーム「ヤネウラ」 リーダー 中村真央さん
「ものづくりの情熱だったりとか、すごい助けていただけてる事が、やっぱこういう大人になりたいなって」

このプロとの現場で得た「気づき」が、競技用レゴロボットの課題解決にも繋がりました。

チーム「ヤネウラ」 久保隅颯志さん
「ロボットは重さがある方が走行が安定する…僕らのレゴロボットはかなり軽いものなんで、重りを要所要所に付けていくことで、走行がかなり安定したので、それは大きな学びでした」

乗り越えるべき壁は、技術だけではありません。渡航費などを含めた必要経費は、およそ200万円。彼らは資金調達のため、自らクラウドファンディングも立ち上げました。

発表はすべて英語!年齢制限により「最初で最後」となる大会に懸ける思い

チーム「ヤネウラ」 宮川ゆきはさん
「このロボットは1日に2.5~3.2トンの土を運搬することができます。これは、作業員2・3人分の作業量に相当します」

さらに、世界大会での発表は、すべて「英語」。同級生を集めた本番さながらの披露会を行い、スピーチを磨き上げました。

チーム「ヤネウラ」 宮川ゆきはさん
「学校で使う英語ってすごい綺麗な文章を作るじゃないですか。(プレゼンでは)分かりやすくっていうほうが、多分大切だと思うので、なるべく短く、どちらかというと単語に近いような英語で」
同級生
「部活とかでもこういっぱい成果発揮してますけど、それとはまた別の場所で頑張ってるっていうのがすごい。見ていて応援したくなりますね」

「3・2・1・レゴ!」

全国大会では460点だった得点も、いまでは満点に近い500点近くを安定して出せるようになりました。大会の参加対象は16歳まで。現在、高校2年生の彼らにとって、ヤネウラとしての挑戦はこれが最初で最後です。

チーム「ヤネウラ」 十河琥太郎さん
「1年間、この部屋にみんなで集まってやってきて、それが自分たちの生活から無くなるって考えると、やっぱりちょっと寂しいものがある。後悔はないけど終わることが悲しい」
チーム「ヤネウラ」 リーダー 中村真央さん
「本当に難しいのでチームワークって。各々が人のこと考えたりとか、チームとしてどう支え合っていくかみたいなのを常に意識しておかないと成り立たないと思います。…この5人でよかった」

いざ中国・北京の舞台へ!最高の仲間とともに目指す「夢の頂」

世界大会「FIRST LEGO League Asia Open Championship」は、13日から16日まで、北京で開催されています。ともに悩み、支え合ってきた最高の仲間とともに、夢の頂へ挑みます。

チーム「ヤネウラ」 リーダー 中村真央さん
「世界の舞台で!」
メンバー全員
「目指せ、優勝!!」
「大成長じゃない」