2月18日に始まった特別国会は、7月25日に会期末を迎え閉会しました。
およそ5か月に及んだ国会に初めて臨んだ新人の衆議院議員は、今どんなことを考えているのでしょうか。広島を地元とする2人の議員に聞きました。
国民民主党の鍋島勢理(なべしま・せり)議員は、東京電力HD社員、広島県職員、東広島市議会議員を経て2月の衆議院選挙に初挑戦。地元の広島4区では敗れましたが、比例中国ブロックで復活当選しました。
Q:東広島市議会議員から国会議員に転身して初めての国会が終わりました。この経験をひと言で表すならどんな言葉になりますか?
やはり「責任」ですね。責任を強く感じた国会でした。限られた審議時間の中で地域の課題を届けていく重要性を感じました。自分の一挙手一投足が、法律や政策の中身に大きく影響するんだと強く感じました。
Q:委員会での質問の機会は新人議員としては多かったと思います。学ぶことはたくさんあったのではないですか?
千本ノックのような状況でしたが、本当にありがたかったです。質問は、自分が抱えている課題感や、こうした方がいいんじゃないかということを届けることができる本当に貴重な機会です。この国会は2月18日からでしたが、2月のうちから地元での意見交換会を毎週のように開催して、「これが課題だ」、「こういうこと言ってほしい、届けてほしい」という話をお聞きしていたので、その声をちゃんと議事録に残る形で政府側にしっかりと届けることができました。一方で、答弁の内容を地元にお戻しするというサイクルですね、地元の皆さんに喜んでいただいたし、私も国会議員としてのやりがいを感じました。
Q:国会議員になって、自らの役割を再認識したところはありますか?
全ての法律や制度は国会で完結するものじゃないということをすごく感じています。もちろん国民の暮らしを良くするものであって、課題を解決するものではあるんですが、使われないと意味がありません。実際地元に戻ると、「この法律はちょっと使いにくい」とか「この補助金は現場に即してない」といった意見を聞くことがよくあります。そうした現場の課題を私が代弁者として届ける必要があると思いました。
あまり知らなかったんですが、付帯決議というものが結構あるんです。政府の提出する法案に対して、議員として「こういったことをちゃんと申し添えますよ。それを含めて賛成ですよ」ということが頻繁にあるので、国会議員の役割は大きいですね。
Q:法律や制度を作って終わりじゃなく、PDCAのチェックとアクションが大事だと言うことですね。
その通りです。市議会議員の経験も役に立っていますが、地元の皆さんはもちろん、市長や各議員の皆さんにも、「こういう法案があるんですが、どう思いますか?」というようにヒアリングしながら、一緒に審議している感覚があります。法律や制度も時代の流れによって古くなってしまいますから、常に見直してアップデートしていかなければいけないですね。
Q:国会の審議に臨んでみて気づきはありますか?
皇室典範改正など意見が大きく相違した案件もありましたが、例えば政府提出の閣法などは割と与野党の足並みが揃うものも多いので、所属政党は違っても見ているところは同じだと感じることがありました。
もちろん内容によって是々非々でやるんですが、議員間の関係性としては、会話もしますし、場合によっては食事に行って意見交換しています。地域や国を思う気持ちは同じですから、そこはきちんと議論しながら党派を超えてやってるんだと思いましたね。国民民主党の玉木代表や榛葉幹事長もそうした関係性をしっかり作っていることがわかりました。
Q:今回の特別国会でもいろんな法案が成立しました。鍋島議員は環境委員会に所属しましたが、思い入れのあるものはありましたか?
「太陽光パネルリサイクル法」です。市議会議員の時にも取り組んでいた課題で、地域でも様々な声を聞いていたので思い入れがあります。今回も市役所や地元の皆さんの意見を聞きましたが、地元にはたくさんの太陽光パネルがあって、不適切な形で放置されているものもあるので、リサイクルできる形で製造することは重要です。元々電力業界にいましたし、ちょうどタイミングとしても中東情勢が非常に不安定な時でもあったので、いかに日本として持続可能なエネルギー源を確保していくかについて考える機会になりました。
Q:皇室典範改正などの重要法案に対しては、どう自分の意見を出せばいいかなどと身構えたのでしょうか?
これまでの各党の議論の経過についての資料も読んで、本当に難しいなと思いましたし、身構えました。もちろん党としての考えの方向性はあるんですが、一個人としてもすごく考えました。
国旗損壊罪法に関しても議員同士で結構話しました。党としての判断を協議する時間に、委員会に参加している担当者からの意見は一応あるんですが、その上で議員が持論を話すことができるんですね。「こういう理由で自分は反対です」、「こういう理由で私は賛成してもいいと思います」と協議するんです。ですから、党のトップダウンに従うというよりは、ちゃんとみんなの意見を出し合って検討していきました。
Q:初めての国会を終えた今、改めてどんな国会議員になっていきたいと考えますか?
ちゃんと結果を出す議員になりたいです。ちゃんと成果を出していくというか、ちゃんとパフォーマンスを発揮する議員になっていきたいと思います。政府提出の法案審議は受け身なので、一議員としていろんな場に参加して勉強して、法案を仲間と一緒に提案していきたいですね。先ほど先輩議員にもそのように頑張れと言われました。
Q:鍋島議員は比例中国ブロックの議員なので、地元の広島4区のことだけ考えればいいわけではありません。2月の初登院の時に、玉木代表に「鍋島議員がこれからやるべきことは?」と聞いたら、「国会議員になって大事なことは、次の選挙に勝つことだ」と答えていました。もちろん選挙に勝つためには日々の努力が必要という意味が含まれていますが、この点どう思いますか?
広島を含む中国5県の県連の人たちと毎月ミーティングを開いて、各地域の課題を共有していますので、中国地方を背負っている意識は持っています。例えば鳥獣被害など広島と同じ課題がある場合もあります。
次の選挙で受かろうと思ったら、ただ単にイベントに出てポスターを増やすだけでは、意味がないというか本末転倒です。「鍋島に頼んだら役に立つ」みたいな機会をいかに増やしていくかが大切なので、その積み重ねですね。所属政党を超えた「ひろしま議員女子会」にも参加していて、そこでもいろんな要望や相談をいただいています。与党でもない、国会議員になってまだ5か月の私に、「勢理さん、どうにかならない?」とか「教えて」とか言ってもらえるのはありがたいです。
そんなひとつひとつの声にまず答えていく、その過程で私も勉強になっています。その繰り返しだと思っています。

RCCの単独インタビューに答える国民・鍋島勢理衆院議員(比例中国)

衆議院環境委員会で質問する鍋島議員

鍋島議員「市議時代にも取り組んだ太陽光パネルのリサイクル問題などに注力した」
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