今日は広島市中心部から車でおよそ1時間、北広島町志路原にある浄土寺へ。

山あいにたたずむこちらのお寺では、約400年前に建てられた山門の茅葺き屋根を、50年ぶりに葺き替える大規模な修復工事が行われています。

地域の皆さんも力を合わせて進めている「浄土寺かやぶきプロジェクト」について、実行委員会の宮本静子さんにお話を伺いました。

高さ約10メートル!迫力ある山門

まず目の前に現れるのが、大きな山門。

高さは約10メートル、幅は約8メートルもあります。

今日はあいにくの雨で、山門全体がブルーシートに覆われていました。

かやぶき屋根に使われる材料はススキです。

完成した屋根は雨に濡れても大丈夫ですが、工事中のススキの側面は濡れると傷んでしまうため、雨の日は作業を休み、ブルーシートで大切に守られているそうです。

建てられたのは約400年前

この山門が造られたのは、なんと約400年前。

長い年月を地域の人たちとともに歩んできた建物です。

しかし、かやぶき屋根の葺き替えは約50年行われていませんでした。

近年は劣化が進み、雨漏りが発生したり、屋根に隙間ができて空が見えたり、カラスにつつかれたりする状態に。

「このままでは崩れてしまうかもしれない」

そんな危機感から、今回の大規模な修復が始まったそうです。

修復にはたくさんの人の力が必要

かやぶき屋根の修復は簡単ではありません。

まず費用がかかります。

さらに材料となるススキを集めるのも大変。

そして何より、かやぶき職人さん自体が少なくなっています。

そんな中で出会ったのが、茅葺き職人の沖元太一さんだったそう。

大阪・関西万博のパビリオンにも携わった経験を持つ職人さんが、今回の修復を手掛けています。

必要な茅は6.5トン!

今回の工事で使われる茅の量は、なんと1000束。

重さにすると約6.5トンにもなります。

その茅を草原で刈り取り、乾燥させ、運び込む作業には地域の皆さんも参加。

多くの人が力を合わせて、この歴史ある山門を守っています。

宮本さんも

「たくさんの手があることが本当にありがたい」

と話してくださいました。

完成はもうすぐ

工事は天候にも左右されますが、完成は6月末から7月初めを予定しているそうです。

さらに6月27日には、工事の様子も見学できるイベントを開催予定。

職人さんや住職、草原を守る活動をしている方々によるクロストークや映画鑑賞会なども企画されているそうです。

また、このプロジェクトは7月5日までクラウドファンディングも実施中とのこと。

400年前からそこにあり、多くの人が見上げて
きた山門。
その風景を未来へ残そうと、地域の皆さんがカを合わせています。
当たり前のようにそこにある景色も、誰かの手によって守られている。
そんなことを改めて感じた一日でした。