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災害時のトイレについての特集です。先月、「フードフェスティバル」に参加された皆さんの中に覚えている方がいるかもしれません。実はマンホールのフタを開けて設置されました。広島市で実践的な使用は初めてです。
ひろしまスタジアムパークの一角には、「災害用」と書かれたマンホールが並んでいます。この日、広島市下水道局の職員が、手順を確認しながら組み立てていました。
普及の背景は、1995年の阪神・淡路大震災です。ライフラインが寸断され、ほとんどの水洗トイレが使えなくなりました。この際やむを得ずトイレ代わりにマンホールを使ったのが始まりです。

日本トイレ研究所 加藤篤代表
「マンホールのフタを開けて木の板をつけてまたがり排泄する。事前に整備してトイレにする技術にできないかと開発された」
広島市がマンホールトイレの整備を始めたのは、2006年度ですが、イベントで実際に使ってもらうのは初めてです。

設置の方法です。まず、マンホールのふたを開けトイレの部屋に当たるパネルを組み立てます。一方、便座には専用の袋をかぶせて、土台に設置するだけ。たった5分ほどで完成しました。
末川徹気象予報士
「コンパクトなスペースになっていて、両方に手すりがついているので、安定感があって、普通のトイレと何ら変わらない」
地下には、専用の下水道管が埋まっていて、貯水タンクの水で排泄物を流します。広島市では、平和公園や学校・公共施設など16カ所・279基のマンホールトイレが整備されています。
広島市下水道局 山中信二課長
「下水道管が破損してもポンプを使って、すぐに復旧できる体制を整えている。それまで簡易・携帯用トイレを使ってほしい」
フードフェスティバル当日。次から次へと利用する人たちの姿がありました。

使った人
「においもなく、清潔感があった」
「使う分には、思ったよりキレイ。子どもに障害があり、連れて入るのは厳しい」
広島市は今後もマンホールトイレの整備を進めていく予定です。

〈メリット〉
▽水洗トイレに近い環境。排泄物を下水道管に直接流すため、ニオイも抑えられる。
▽段差が小さいため、高齢者や障害がある人も利用しやすい。
〈デメリット〉
▽あまり知られていない。どこに整備されているのか、誰が整備するのかが知られていない。今後、イベントなどで周知していく必要がある。
水道が断水したらどうなるのか。広島市下水道局によると「プールの水や川・用水路・下水の処理水などを利用」します。
ひろしまスタジアムパークの場合、「広島城のお堀の水をポンプでくみ上げる」ことになっています。下水管もそれぞれで耐震化を進めています。

家庭でのトイレの備えについても確認します。
▽家族の人数分を考慮したトイレットペーパー。
▽停電を想定して両手をフリーにできる照明。
▽手をキレイにするため消毒液。








































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