アメリカのトランプ政権による「相互関税」の第2弾が9日午後、発動しました。一連の「トランプ関税」を巡る広島県内の動きについて取材しました。
小林 康秀 キャスター
「今回の関税をめぐる市場の動きはどんな影響がでているのでしょうか?」
ひろぎん証券 本店営業部 荒添英二 営業一課長
「結構サプライズが、まず大きかったということ。それから、市場への影響が、当初その想定よりかなり大きかった。ボラティリティ(商品の価格変動)が大きくなるだけでリスク量が大きくなりますので、そうすると、自然とポジションを落とす(運用資産の金額を下げる)という動きが出てですね、今回、株価の大幅な下落に繋がりました。」
一連のアメリカ・トランプ政権による関税措置を受けて、ひろぎん証券には、投資家などから、関税政策の影響や相場の見通しなどについて、普段に比べ4~5倍近い問い合わせがあるとのことです。ひろぎん証券では、市場はしばらく不安定な動きが続くと考えられるため、投資家に対し「短期的ではなく中長期的に考えるなどの冷静な対応が必要だ」と話します。
ひろぎん証券 本店営業部 荒添英二 営業一課長
「ファンド(投資信託)とかですね、そういったものをうまく活用しながら、一遍に買わずに、分散投資をしながら投資をしていただければと思っています」
また、広島銀行やもみじ銀行などでは、今回の関税措置に伴い企業や個人事業主に対しての融資や事業に関する相談窓口を設置するとしています。
ジェトロ=日本貿易振興機構の広島貿易情報センターでは一連の関税措置について企業からの相談窓口を2月から設置しています。全国での相談件数は今月2日の時点で410件でしたが、3日に相互関税が発表されて以降、きのうまでに860件の問い合わせがあったそうです。
日本貿易振興機構 広島貿易情報センター 岡部光利 所長
「鉄鋼・アルミニウムなどの製造業。追加関税の発表の段階では、自動車のサプライヤーの相談を承っています。自社の製品が、今回の追加関税や相互関税の対象品目にあてはまるのか?そこに関する相談が多い状況。自動車と自動車部品に関しては、HSコード(国際貿易に必要な分類コード)がアメリカ政府から発表されていますので、企業へお示ししている」
ジェトロ広島の岡部所長は企業に対し、予測不能なアメリカ政府の動きについて今後の正確な情報を得ることが重要だと話します。
日本貿易振興機構 広島貿易情報センター 岡部光利 所長
「まずは正しい情報を把握することだと思います。ジェトロとして海外事務所のネットワークを活かした情報収集と、いち早く迅速にお客様に提供するのを心がけることで、企業のみなさまの今後の経営判断の参考にしていただければ」
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小林 康秀 キャスター
「ひろぎんホールディングス経済産業調査部の調べでは、2023年の広島県の国と地域別の輸出について、輸出額およそ3兆円のうち、もっとも多い輸出先はアメリカの7893億となっており、全体の26.1となっています。
品目別では輸送用機器がおよそ8割で、そのうちの多くが自動車となっています。この表からも3日にすでに発動している自動車関税は、自動車メーカー・マツダに対する影響が大きいと言えます。」
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