広島市の大規模な陥没事故から3日で1週間です。現場周辺では今も立ち入りが規制され、復旧工事が続いています。広島市は原因究明に向けて、できるだけ早く有識者の委員会を設ける方針です。
梅川千輝記者
「広島市西区の道路陥没現場です。発生から1週間になりました。雨が降る中きょうも復旧作業が続いています」
広島市西区福島町の交差点で起きた大規模な陥没事故で、3日は破損した下水管の復旧工事が行われました。陥没は、9月26日に発生しました。けが人はいませんでしたが、ひび割れや傾きなど少なくとも11棟に被害が出て、現在も、避難所やホテルなどに24世帯44人が避難しています。
付近では、広島市が地下30メートルで「シールドマシン」と呼ばれる大型掘削機を使って「雨水管」を設置する工事を進めていて、広島市はこの工事と今回の事故との因果関係を認めています。
市は事故の原因究明や再発防止策を検討するため、大学教授などの有識者から意見を聞く「委員会」をできるだけ早く設置する方針です。
地元町内会の会長・高山昌潤さんです。
高山昌潤会長
「ひどいね。あの建物も相当傾いている」
ホテルなどで避難を続ける住民の中には体調を崩す人もいて、先が見通せない状況に不安の声があがっています。
高山昌潤会長
「心配ですよね先が。どうなるかわからない。みんな戻ってこられたらいいけど…返りたくないという人も中にはいるし、元に戻ることはもう難しいと思う」
広島市は6日に一部住民を対象に説明会を開く予定で、復旧工事の進捗状況や避難者の宿泊代、食事代といった補償などについて説明する予定です。
また市は家屋の「危険度判定調査」なども進めていて、安全が確認され次第、住民が帰宅できるようにするということです。
広島市西区・庚午中の美容室「Asunaro」です。
電話対応するスタッフ
「大変ご迷惑をおかけしています。まさにその危険区域の中ある観音店は…。庚午まで送迎させていただきます」
「Asunaro」は市内で2店舗を構えていて、観音店のわずか数十メートル先で道路陥没が起きました。観音店は駐車場にひび割れなどの被害を受け、現在は規制線の中にあるため、休業しています。そのため庚午店を間借りして、送迎サービスをしながら営業を続けています。
普段は観音店に通う女性客
Q、きょうはどこから?
「福島町から。迎えに来ていただいた。真っ白い髪をしているよりいい。気分的に違うけど少し落ち着かない他所でやってもらうのは」
Asunaro観音店 福地三鈴店長
「もう来られないから他店に行くと言われる人もいる。こうして来てくださる人ばかりではない。ありがたい本当に」
「次回までに再開できているといいです。またお電話お待ちしています」
オーナーの福地康夫さんは1日も早く観音店を再開させたいと話します。
Asunaro 福地康夫オーナー
「自分の店の不祥事で来店が見込めなくなるのは自己責任で仕方ないが、そうではないところでこういうことになったのは残念で悔しい。お客さんもスタッフも笑顔で観音店で再会したい」
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