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“地区の消滅危機” からの脱却 地域を守る「農村RMO」とは

農村の集落の多くが消滅の危機にあるなか、国の対策の柱が「農村RMO」という組織による地域おこしです。そのモデル地区が、広島県三次市にあります。

人口およそ180人。三次市君田町の石原地区です。大型連休中のこの日、地元・集落法人の畑を呉市から年配の家族連れが訪れました。露地栽培が自慢という地区の特産品アスパラガスのもぎとり体験です。入場は無料で、取った量だけ買う仕組みです。

訪れた夫婦「とても楽しい経験です」「とてもいいです(楽しいですか?)だからまた帰ったらね、みんなに自慢しますよ」

20年以上続くという「もぎとり体験」。これまではPRもしていませんでしたが…

石原農村RMO 谷口則明 会長「皆さんをこうして田舎に引っ張って来て、そのメインがこのアスパラでやって行きたいんですよ」

今、地区の観光の目玉として注目されています。

それが消滅の危機にある中山間地域対策の柱として国が進める農村RMOによる地域振興のモデル事業です。RMOとは、地域運営組織のこと…。石原地区では2年前、周辺地区を含めた9つの集落で「石原農村RMO」を結成。国の補助金を使いながら、さまざまな事業に取り組んでいます。

その1つ、地区限定の通貨券です。2000円分の券を買うと地元の店で6000円分の買い物ができます。去年は全世帯のおよそ8割が利用したそうです。この春からは買い物弱者を支援する実証実験も始めました。

この店では2000円以上の商品を注文すると無料で…。それ以下は200円で商品を配達します。いまは、高齢の2人が定期的に利用しています。

梶原紀美代 さん 届け先の家へ「すみません(すみませんね)ありがとうございます。大丈夫?」

利用者の男性「私が運転できない、目が悪くてね。だから非常にありがたいです」

梶原紀美代 さん「どういうふうに定着するかは、まだ実験状態みたいな感じで、ちょっと分からないんですけど。必要な方は多いと思うんですけど」

「農村RMO」のモデル地区は全国に56か所。うち広島県内は3か所で、その第1号が石原地区です。

その石原地区を先週、財務省の 進藤金日子 政務官が視察しました。農政の基本法の改正にあたり、現場の実態を調べるためです。

進藤金日子 政務官「よくあっちの方、管理されてますね」

きれいに管理されたアスパラ畑を見て感心していました。

「RMO」の役員が全部で30項目近い取組みを紹介しました。

石原農村RMO 古川充 事務局長「地域の方にいろんな強味というか、匠を持ってますので、こういう人たちを先生にして、地域の活性化につなげていこうということで」

進藤政務官は「国の補助金をみんなで管理して、次のステップに発展する投資に向けている」と評価しました。

進藤 政務官「当事者の方々が非常に前向きに取り組んでいらっしゃるというふうに感じましたので、そこを疎外することなく、しっかりと支援していくということが大切じゃないかと思います。(注目の地区という受け止めでいいのか?)よろしいんじゃないですか」

石原地区の取り組みは中山間地域生き残りの希望となるのか? あとに続く多くの地域が注目しています。

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