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「実現は10年後? 20年後?」広島市のメイン道路を公園に! カミハチキテル市民フォーラム

「実現するか難しいと思うんですけど、こんな通りになったらいいな」
「壮大なことが起きそう」
「もう、とてつもない話。これは実現できんという話を実はしました」

広島市の中心部を活性化させる “壮大な計画” について市民フォーラムが開かれました。

2月に開業したサッカースタジアムのラウンジに集まったのは、紙屋町・八丁堀地区の関係者や一般市民など100人。官民連携の街作り団体「カミハチキテル」が構想を説明しました。

エリアプラットフォーム・カミハチキテル 若狭利康 代表
「1つの結論として “車中心の通り” から “人中心の歩きやすい通り・都心” にという結論に達しました」

広島市中心部で人の流れの滞在性・回遊性を高めて購買を増やそうと、紙屋町と八丁堀を結ぶ相生通りの活用策について、壮大な計画を打ち立てています。

オーストラリア・シドニーのジョージストリートです。通行は路面電車と歩行者に限定されています。

こうした一般車両を制限してバスや路面電車など公共交通機関の通行だけにする「トランジットモール」は、国内でもいくつか取り入れられてきています。

カミハチキテルは、トランジットモールに加え、空いたスペースを市民が集える公園やカフェにすることを検討しています。

公園(パーク)を組み合わせて「トランジットパーク」と名付けました。この構想が実現すれば、世界で初めての試みとなります。

エリアプラットフォーム・カミハチキテル 若狭利康代表
「これはもう、とてつもない話でございます。わたしも最初にこの話をみんなでしてみて、これはとてもじゃないけど、できんじゃんいう話を実はしました。しかし、何回かの社会実験を経まして、もしかして、これ、できるんじゃないかな、これはもう夢物語じゃない」

広島市や警察と連携し、相生通りで社会実験を実施しました。

例えば、バス停前の停車スペースをデッキなどで埋めて、停まるバスが1車線ふさいだ場合の交通量の調査です。

エリアプラットフォーム・カミハチキテル 若狭利康 代表
「 車中心”から “人中心の都心作り” 。道路をいじるので、民間だけでできる仕事ではない」

17日、カミハチキテルは、広島市の 松井一実 市長にトランジットパーク構想を相生通りの未来像として提言しました。

目的として経済の活性化だけでなく、人口流出対策や公共交通機関の魅力向上などを挙げています。

この日の意見交換会は非公開でしたが、24日の会見で松井市長は…

広島市 松井一実 市長(24日)
「広島市が目指している街づくりを進めていくうえで、非常に有用というか、役に立つものになる。ただし、実現に向けては広島広域圏の周辺市町などに暮らしている人たちにとってもすばらしいと思ってもらえるような取り組みにしていくことが重要だと思った」

検討する課題も多く、官民一体となって協議していくとしています。

また、広島商工会議所の池田会頭も、人が集う街づくりを目指したいと話しました。

広島商工会議所 池田晃治 会頭
「広島の街をウォーカブルな街にしたいということは考えています。会議所が入る再開発のビルも今、みなさんにお示ししています大きな絵面では1階を開放空間にしたい」

22日の市民フォーラムでは、中国地方整備局も広島の都心づくりについて講演しました。

中国地方整備局 牧野浩志 副局長
「人間中心の都心づくりをする案の中に、20年前にも相生通りトランジットモールをやるべきではないのか」

20年前にもあったという相生通りの街づくり構想の実現を期待しています。

中国地方整備局 牧野浩志 副局長
「広島の次の交通時代、新しい、自動車に完敗した都心が自動車と共存し、人中心のエリアとして再生するためのアプローチをしっかり共有し、議論すべきだと思う」

カミハチキテルには周辺企業や行政など60団体が参画しています。

参加者たち
「実現可能性はわからないが、実現するといいなとは思いました」

「関わっている事業者の方の熱量とか感じられたので、実現性のある話なのかな」

「広島にしかないような通りがここにできたらいいなというのが一番の期待。ここが広島だよって写真を見ただけでわかってもらえるような通りになったらうれしいなと思います」

相生通り沿いの商業施設も、トランジットパーク構想に期待していると話します。

そごう広島店 森重勉 総務部長
「地下も地上も含めて回遊性が高まるということはなにかしらのメリットはあると思っている。シンプルにクルマが行き来するよりは人が行き来する方が、われわれにとってはいい機会と考えます」

広島修道大学の木原准教授は戦後、まもなく80年、建物が更新時期を迎える中で今が街づくりのラストチャンスだと話します。

広島修道大学 木原一郎 准教授
「広島自体が戦後の流行の中から建物の更新時期は固まってきている。この数年で建ったものはしばらく残り続けるものになります。それは都市づくり・街づくりも同じで、この数年でできたことは100年先の未来も決定づけるような取り組みになると思っています」

エリアプラットフォーム・カミハチキテル 若狭利康 代表
「トランジットパーク構想すべてではなくて、いろんな案も考えながら現実的に何ができるか、これから地元のみなさんと一緒に考えていければと思っています。これが本当の第一歩です。ここからがスタートだと思っています」

2030年代、遅くとも2045年の被爆100年までには新しい街づくりを実現したいとしています。

  ◇  ◇  ◇

小林康秀 キャスター
松井市長は24日の記者会見で「早い時期に官民連携の協議会を設置し、広島市中心部だけでなく、周辺の市町の人が訪れて魅力を感じられるような取り組みにしていきたい」と話していました。

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