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「過去繰り返しM7前後の地震発生」 豊後水道で最大震度6弱 沈み込む「プレート内地震」と南海トラフ地震との関連は

18日夜に起きた地震では、広島でも最大震度4の揺れを観測しました。今回、震源となった豊後水道から広島県沖合の安芸灘周辺にかけては、これまでにもマグニチュード7前後の大きな地震が繰り返し起こっています。

夜遅く、西日本の広い範囲を襲った突然の揺れ…。午後11時14分ごろ、豊後水道を震源とするマグニチュード6・6の地震が発生しました。愛媛県と高知県で最大震度6弱を観測したほか、広島県内でも呉市、江田島市、府中町、大崎上島町で震度4を観測。県内の広い範囲で震度3の揺れを観測しました。

街の人は
「自宅に居て眠ってました、携帯の「地震です、地震です」ってコールで(めざめました)自宅に居ました。」
「結構揺れてたんでびっくりしました。急に(緊急地震速報が)鳴り出したのであわてて、地震の対策してたんで自分なりの行動はできました。」

今回の地震の震源は豊後水道で震源の深さは39キロ。沈み込むフィリピン海プレートの内部で起こった地震とみられています。

安芸灘~伊予灘~豊後水道「プレート内地震」 繰り返し大きな地震 

今回の地震のタイプは「プレート内地震」と呼ばれるものです。日本周辺には4つのプレートがあるが、このうちのフィリピン海プレートが沈み込んだ場所で起きた地震です。

「プレート内地震」
  海側のプレートが沈みこんだ先のやや深い所で起こる地震
「プレート境界地震」
  南海トラフ地震は陸と海のプレートの境が広い範囲にわたって一度にズレるタイプ
「内陸地震」
  陸側のプレートにある活断層が動いたものです。能登半島地震や熊本地震などはこのタイプです。

今回の震源も含めて安芸灘から伊予灘、豊後水道にかけては過去繰り返し大きな地震が起きています。1600年代からのおよそ400年間にマグニチュード6.7~7.4の地震が過去7回発生しています。

過去7回のうちの一つが2001年の芸予地震です。まだ、記憶にある方も多いと思いますが、広島県で最大震度6弱を観測。瓦や壁の落下、液状化現象、道路のひび割れなどが起こりました。

今回の地震と南海トラフ地震との関連は 地震の専門家に聞く

きのう夜の地震について気象庁は「地震発生から1週間程度、最大震度6弱程度の地震に注意して」と呼びかけていますが、それも含めて地震の専門家は今回の地震について次のように指摘しています。

京都大学防災研究所 西村卓也教授
「安芸灘、伊予灘、豊後水道、広島県から愛媛県にかけては海のプレート内部の地震が比較的多く起こる場所と知られていて、マグニチュード7クラスの地震も過去に何回も起こってきた。」

「(気象庁は1週間程度、同程度の地震に注意を呼びかけているが)今回はそこまで地震の規模は大きくはなかったが、わりと同じタイプの地震が起こりやすい地域は愛媛や広島の方まで延びているので、その地域の方はある程度同じくらいの規模の地震に注意してほしい」

京都大学防災研究所 西村卓也教授
「(南海トラフ地震との関連は)震源は南海トラフの震源想定域の中なので、一瞬、ヒヤッとするような地震だったが、プレートの割れている場所が違う、南海トラフのようなプレート境界の地震ではなくて、今回はプレート内部の地震。影響は比較的限定的というか、地震の規模も基準を満たすほど大きくないのもあって、これが直接南海トラフ地震に結びつくことはないと思う。」

京都大学防災研究所 西村卓也教授
「特に広島県や愛媛県に住む方は、南海トラフのような太平洋側で起こる地震だけではなくて、今回のような沈み込むプレートの中で起こる地震もけっこうある。特に被害を及ぼすような2001年の芸予地震のようなこともあるので、そういう地震に対する地震の備えもしっかりしてほしい」

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