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広島を訪問中の天皇皇后両陛下は被爆者とも懇談されました。懇談した被爆者は全員が90代。その中に、去年から体験を語り始めた93歳の被爆者がいます。両陛下に何を語ったのでしょうか。
両陛下との懇談は、原爆資料館で行われました。
出席したのは3人の「被爆者」と、被爆者に代わって体験を語り継ぐ「伝承者」のあわせて5人。被爆者は3人とも90代です。
その中の1人、93歳の才木幹夫さんは去年、初めて自らの体験を語り始めました。
◇ ◇ ◇
被爆者 才木幹夫さん
「この交差点のど真ん中がちょうど我が家だったんです」
原爆が投下されたとき、才木さんは13歳。「一中」と呼ばれた広島第一中学校の2年生でした。
あの日、一中では、爆心地付近で建物疎開の作業をしていた生徒や教職員、369人が亡くなりました。
自らも作業に行くはずでしたが、才木さんのクラスは急きょ休みになったため、爆心地から2・2キロ離れた自宅にいて、無事でした。
被爆者 才木幹夫さん
「もう紙一重ですよね。何かそういう生き延びるということに“後ろめたさ”を感じるんですよね。本当は原爆を忘れたかったです。触れたくなかったです」
生き残った「罪悪感」から避けてきた原爆。しかし世界で争いが続く中、「被爆者が伝えなければ」との思いも高まり、去年92歳で証言活動を始めました。
◇ ◇ ◇
才木さんが自らの被爆体験を語ると、目をしっかり見つめてうずきながら聞かれた両陛下。才木さんは時間の限り、静かに平和への願いを訴えていました。
~懇談終了後に才木幹夫さん~
「(やけどした)父の被爆の状態を陛下から聞かれた。時間オーバーして資料館をご覧になり、私たちにも親しく話もお聞き下さり、十分に被爆状況を感じてもらえたと思う」
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