アメリカ・共和党のトランプ氏が民主党のハリス氏を破ってアメリカ大統領選の勝利を確実にしました。来年1月に予定されるトランプ新大統領の就任は広島に住む私たちの生活にどんな影響があるのか、専門家に聞きました。
トランプ氏といえば、前回の大統領就任後、TPPの離脱や関税の引き上げを押し進めるなど「アメリカ第一主義」を旗印に世界経済に大きな影響を与えました。トランプ氏の返り咲き決定を受け、街の人は「ビジネスマンだから景気は良くなるのでは」と好意的な声も。
大統領選の結果を受け、証券会社に駆けつけた人もいました。70代の男性は「おそらく株が上がると思い、売りに来た。電子や自動車・日本にも良い影響が出るのでは」と期待します。
専門家はどう見ているのでしょうか。ひろぎん証券の 石田裕昭 本店長は「『まじトラ』になり、株価は大きな上昇傾向に入っている」と分析します。また、トランプ氏の勝利でドル高円安も進み輸出企業にはメリットがありそうです。
ひろぎん証券 石田裕昭 本店長
「インバウンドの関連でさらに外国人の訪日客が増えるのでは。それによってホテル・飲食業界はメリットを受ける可能性が十分ある」
一方で、外交政策によってはデメリットもありそうです。
ひろぎん証券 石田裕昭 本店長
「対中政策で非常に厳しい政策をとるので、中国との取引が強い・関係が深い会社は影響を受けてくると思いますし、輸入価格が上がることによって食品・資材価格が上がることによって消費が落ち込む可能性がある」
特に大きな影響がありそうなのが、自動車産業です。トランプ氏は大統領選勝利で「メキシコから輸入のすべての自動車に “100%の関税” をかける」と訴えました。
メキシコに北米向けの生産拠点を構えるマツダ・毛籠勝弘 社長は7日、世界戦略への影響について「個社で解決できる問題ではない。国と国とで輪郭がはっきりしている。中身を精査して、影響を吟味して対応を決めていきたい」
「アメリカ第一主義」の行方に広島も注目する必要がありそうです。特に気になるのは輸入品に対して10%から20%の関税をかけるというものです。日本からアメリカへの輸出品を見ると、自動車関連が最も多く、機械や医薬品などが続きます。これらに関連する広島の企業も影響があるかもしれません。
さらに気になるのが原油価格についてです。トランプ氏は選挙中、国内の化石燃料の生産拡大を訴えてきました。しかしアメリカの石油業界はこれまで慎重な姿勢をみせていて、むしろトランプ氏が対中東外交で強硬姿勢をとれば、原油価格が上がるリスクもあります。発電・製造コストが上がれば、モノの価格も上がる可能性もありそうです。
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