現在、天気図には2つの台風と2つの熱帯低気圧があります。関東の南東の海上にあった熱帯低気圧から台風となった台風12号、そして南シナ海に進んだ台風11号は南シナ海で猛烈な勢力まで発達しています。
一方で、日本の南の海上には4日になった熱帯低気圧、日本のはるか東の海上にある熱帯低気圧(北東太平洋の海域から日付変更線を超えてきた元トロピカルストーム)の2つの熱帯低気圧があります。
気象庁進路予想(JMA)
台風11号は南シナ海で猛烈な勢力となっています。中心気圧は915hPa、最大風速は55メートル、最大瞬間風速は75メートルとなっています。台風11号はこのまま大陸方面へと向かう見込みです。
一方、台風12号の進路予想です、5日午後3時に台風となった台風12号。台風の基準となる最大風速17.2メートルをギリギリ超えて台風となりました。ただこのあともそんなに発達することはなく、7日の朝までに再び熱帯低気圧へと変わる予想となっています。
では、そのほかの熱帯低気圧は日本列島への影響はあるのでしょうか。気象庁やアメリカ・ヨーロッパなど海外の予報機関の予想も含めてみていきましょう。
気象庁の週間予報支援図をみると、7日夜以降、沖縄周辺の海域にLマークがついています。これは熱帯じょう乱(台風または熱帯低気圧)を示しています。
予報文には「期間を通して、熱帯じょう乱が沖縄・奄美に影響する可能性がある。」としています。
気象庁の台風進路予想とは異なる、日々の天気予報で使われている数値予報モデルの計算結果です。こちらでも熱帯じょう乱を沖縄の南の海上に予想するデータがあります。ただ、予想が更新されるごとに熱帯じょう乱は不明瞭となってきています。
週間予報支援図では、「沖縄付近に予想される熱帯じょう乱は、各モデルとも初期値変わりしていて、モデル間の差も⼤きい。このため、沖縄付近に予想される熱帯じょう乱の予想には 不確実性がある。」としています。予想のブレ幅がまだ非常に大きな状態です。
アメリカ海軍(JTWC)
アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
このうちアメリカ海軍は、関東の南東の海上にある台風12号についての進路予想を発表しています。気象庁と大きくは変わらず、そこまで発達することはなく日本の東の海上を離れて北上していく予想です。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)
アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報結果です。関東の南東の海上の台風12号についてはアメリカ海軍の予想と同じような傾向です。進路予想のばらつきも比較的小さくなっています。
一方、日本の南の熱帯低気圧についてのアンサンブル予報の結果です。特段、発達する予想はなく、南の海上でそのまま衰えていく可能性があります。
ヨーロッパ中期予報センター
ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予想の結果です。関東の南東方向の海上にある熱帯低気圧についてはアメリカモデルの予想結果と大きくは変わりません。特に発達させる予想はなく、進路のブレ幅も小さくなっています。
※台風に関する情報について最終的には気象庁が発表する情報を参考にしてください
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