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みみコミ💬世界的アーティスト3人が挑む、壮大で画期的な音楽プロジェクト🎼クラリネット・トリオ・アンソロジー(7/2(日)東広島芸術文化ホールくらら)

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radiko:(再)田口麻衣noみみコミ | RCCラジオ| 2023/05/14/日 24:00-24:15
出演者:東広島芸術文化ホールくらら 岡田 倫弥(おかだ・ともや)さん


Q.今回は、世界的に有名なクラリネット奏者のダニエル・オッテンザマーさんと幼馴染のチェロ、ピアノ奏者3人でのコンサートということで、まずは出演者について教えていただけますか?

【クラリネット:ダニエル・オッテンザマー】
ウィーン・フィルの首席クラリネット奏者。ソリストとしても活動しています。すでに亡くなっておられますがお父さんのエルンスト・オッテンザマー、弟のアンドレアス・オッテンザマーともにクラリネット奏者、しかもウィーン・フィルの楽団員でした。幼いころから音楽に囲まれて育ったクラリネット一家の一員です。

【チェロ:シュテファン・コンツ】 ウィーン・フィルに在籍した後、ベルリン・フィルに所属。ソリスト、室内楽奏者、作・編曲家、指揮者として活躍しています。

【ピアノ:クリストフ・トラクスラー】
ソリスト、室内楽奏者、指導者として活躍し、各国の主要ホールで演奏。多様な演奏スタイルと情熱的な演奏に定評があり、ウィーン・フィルの演奏にも定期的に参加しています。現在は、ウィーン国立音楽大学教授として教鞭を執られています。

(c) Andrej Grilc

Q.ウィーン・フィルに、ベルリン・フィル…。世界最高峰の奏者3人が幼馴染というのは、さすが音楽の都、ウィーンですね。小さいころは一緒に鬼ごっこしたり、お菓子食べたりしてた…かもしれませんね。幼いころから一緒にいると、演奏面でも心が通じ合う場面もありそうですね。

一緒にいたことの積み重ねによる心の通わせあいが、音楽にも反映されてくるのではないかなと思います。

Q.この3人で取り組んでいるプロジェクトが、今回のツアータイトルにもある「クラリネット・トリオ・アンソロジー」だそうですね。アンソロジーというと、「異なる作者の作品を、ある基準で選び集めた作品集」という意味ですか?

そもそも、このクラリネット、チェロ、ピアノという編成自体に馴染みのない方も多いとは思います。しかし、この楽器編成は、意外と多くの名作曲家が取り上げてきた歴史があります。ベートーヴェン、ブラームスに始まり、ブルッフ、フォーレ、グリンカ、ツェムリンスキー、ロータらクラシックで有名な作曲家の作品の中にはこの編成による隠れている名作も沢山あります。そして、それらを集めて作品集としてレコーディングしたことをきっかけに、そのアルバムを「クラリネット・トリオ・アンソロジー」とし、現在の彼らの活動グループ名となっています。

Q.今回の公演は、その選りすぐりの作品を携えてのツアーということですが、見どころ・聴きどころを教えてください!

最初に王道であるベートーヴェンの、何とも陽気な作品を聞いていただきます。小難しいところもありますが、「歌」を聞いてるような面持ちでお楽しみいただけると思います。
次に、19世紀後半から20世紀前半にかけて、多くの室内楽曲を生み出したロベルト・カーンの作品をお聞きいただきます。その頃は様々な音の響きを模索されていた時代にもかかわらず、先人の作風を引き継ぎ作曲しており、その点に関してブラームスも評価していたと言われています。
そして、いわゆる「現代作曲家」としてアメリカの作曲家ムチンスキ、韓国の作曲家イサン・ユンの斬新で前衛的な音の響きをお楽しみいただきます。「現代音楽」は結構ひとまとめにされそうなジャンルですが、それぞれの作曲家がクラリネット、チェロ、ピアノを使ってどのような「新しい音」に迫ろうとしたのかに注目しながらお聞きください。
最後に、名作曲家ブラームスによるクラリネット・トリオです。ブラームスは晩年、創作意欲を無くしてしまい、作曲活動を一時中断してしまいますが、名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトの演奏を耳にし、再び創作意欲を取り戻し、クラリネット・トリオを始めクラリネットのための作品を沢山生み出します。そんなブラームスの隠れた名曲を、前二つの変な曲の緊張感から解放されて(笑)純粋に幼馴染3人の紡ぐハーモニーの美しさを楽しんで頂けますと幸いです。

Q.とても楽しそうです!その中でも岡田さんが注目している曲はありますか?

もちろんどの曲も注目すべきであると思いますが、個人的には最後のブラームスが推しです。今回のプログラム、全体的に見て「歌」と「技術」に分けられるかと思います。

「歌」:歌うような感じの曲
ベートーヴェン、カーン、ブラームス

「技術」:技術を魅せる曲
ムチンスキ、イサン・ユン

楽器の持つ技術の可能性を最大限まで引き出すことのできる世界的な幼馴染3人のアーティストが、技術をたっぷりと披露してくれた後に奏でられる、ブラームスの優しいハーモニーは、珠玉の極みだと思います。ある意味、緊張と弛緩じゃないですが、曲一つ一つもお楽しみいただきながら、プログラム全体の構成も楽しんで頂けたらと思います。そんな意味でも、最後弛緩に戻ってくるブラームスが非常に楽しみです。

Q.最後に広島のみなさんにメッセージをお願いします。

中々耳にするアンサンブルではありませんので、お越しになることを躊躇される方もいらっしゃると思います!しかし、だからこそ勇気を振り絞ってお越しいただきたいと思いますし、今回のプログラムにもあります「出会い」、新たな音の出会いを求めていらしてくれましたら幸いです。皆様のご来場を心よりお待ちしております。


『ダニエル・オッテンザマー[クラリネット・トリオ・アンソロジー]』

日時:7月2日(日)13:15開場/14:00開演
会場:東広島芸術文化ホールくらら大ホール
チケット:S席5000円/A席4000円/学生2000円
プレイガイド:くららインターネット・くらら電話・チケットぴあ
お問い合わせ:東広島芸術文化ホールくららチケットセンター082-426-5990

IRAW掲載にあたり、放送から編集を加えています。

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