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みみコミ💬見ると顔がほころぶ🐰かわいい郷土玩具が筆の里工房に大集合~!(~4/16(日)筆の里工房)

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radiko:田口麻衣noみみコミ | RCCラジオ | 2023/03/12/日 17:00-17:15
出演者:筆の里工房 黒松愛華(くろまつ・あいか)さん


Q.チラシを拝見すると、赤べこ・こけし・張り子のうさぎ…と昔ながらのかわいい玩具のイラストが描かれていて、眺めているとほっこりします。「幸せを運ぶ玩具展」どんな展示会ですか?

日本各地の郷土玩具、約500点を紹介する展覧会です。郷土玩具は人の手でつくられます。特に絵付けでは筆を扱う技術が発揮されています。筆が生み出す魅力、筆が関わる文化の継承、発展ということから、展示では、江戸時代や明治時代から継承されている歴史ある郷土玩具から、新しく誕生したものまで幅広く展示しています。
作品は、主に福山市にある松永はきもの資料館の所蔵品で、400点以上お借りしています。それに、筆の里工房の収蔵品や、県内の作り手からお借りした道具や資料、無印良品、中川政七商店という皆さんもよく知っている2つの企業からも郷土玩具をお借りして展示しています。

Q.旅先でのお土産や、季節の飾り物として私たちの身近にある郷土玩具ですが、ひとつ、ひとつが手作りなんだそうですね!

工程のなかには機械化されている部分もあるかもしれませんが、基本的には手作りです。筆を使う絵付けは、今も一つ一つ作り手が色や模様を描いていて、郷土玩具の個性につながっていると思います。たとえば、同じ絵柄のこけしであっても少しずつ表情がちがうんです。何となく笑ってるみたいとか、ちょっと悲しそうとか…。作っている方は、形を作ったり、絵付けをしたり、日々こつこつと手作業で仕事を進めていて、何十個、何百個と同じものを作っているんですけど、手描きだから、何となく違うなっていう絶妙な違いが生まれていて…。それが郷土玩具の面白いところで、展覧会でも「世界でたった一つと出会う」という言葉を使ってるんですが、たくさんある玩具のなかから、なぜか気になる、これだ!っていう出会いがあると思うんです。

Q.黒松さんは今回の展示会に当たって、広島の郷土玩具の作り手の方へ取材もされたそうですね。広島の郷土玩具でいうと代表的なものは…?

広島で有名な郷土玩具は、三次人形や三原だるま、宮島の土鈴や張り子などが知られています。私も今回の展示で知りましたが、広島には他にも大竹のこいのぼりや尾道の田面船(たのもぶね)、廿日市や常石の張り子など、歴史ある郷土玩具がたくさんあります。
今回は、展示で、筆を使うところや制作工程を紹介したいと思い、三次人形の窯元と宮島土鈴を作っている越智陶芸さんを訪ね、取材しました。

Q.実際に作り手の方を訪ねて、印象的だったことを教えてください。

三次人形の窯元、丸本さんの工房では、唯一の作り手であった丸本 垚(たかし)さんが一昨年に亡くなってしまい、現在、人形に専念する作り手がいない状態です。こうした後継者の問題は、各地の郷土玩具でも課題となっています。
奥様のお話しで、使いやすい筆を選びながら制作にあたっていたと聞き、その中には熊野筆もありました。工房には明治頃の古い三次人形や人形の型もたくさん並んでいて、人形は新しいものを作るときの色見本にも使い、型は修理しながら昔のものを使い続けているそうで、子どものための節句人形として、江戸時代から歴史のある三次人形への伝統を守る思いを感じました。
三次人形が伝統的な様式を大切にして新しい人形を作るときも三次人形らしさ考えて制作しているのに対して、取材したもう一つの宮島土鈴は常に新しいものを作らないといけないというスタンスで、違いがあると感じました。

Q.三次のほかに、宮島土鈴へも取材されたそうですね。そちらはいかがでしたか?

宮島土鈴の越智陶芸では作り手の竹井さんから土鈴の作り方、制作への思いなどをうかがいました。85才の竹井さんはおじいさんの代から土鈴を作っていて、宮島のお土産物として愛されています。
竹井さんがおっしゃった「常に新しいものを作らないといけない」という言葉は、お土産として宮島らしさや手に取りたくなる魅力を大切にしていると感じました。また、「筆は財産」という言葉も印象的でした。竹井さんは絵付けの筆が使えなくなったら、別の工程で使用したり、これは三次人形の丸本さんも同じなんですが、筆という道具をとても大切にしていて、制作に欠かせない存在になっていることが本当に有難いな、と思いました。

Q.今回の展示品の中で、黒松さんのお気に入りの作品を教えてください。

小倉土鈴の河童です。一目ぼれというか、本当に出会ったという感じでした。すごく気に入ったので、お願いして広報物にも入れてもらいました。はきもの資料館所蔵の古いもので、結構大きいです。展覧会では入ってすぐのところに展示しているので、ぜひ見ていただきたいです。
小倉土鈴といっても、この作品は土鈴ではなくて土人形なんですが、小倉土鈴が神社などで授与される小さな土鈴を多く作っているので、この作品も小倉土鈴としています。こんな風に大きい作品はめずらしいみたいです。表情がなんとも言えず、座った姿、色、どれも私好みでした。現在も白石土鈴という名前で、神社で授与したりする土鈴を作っていて、この河童と同じ顔の頭だけの小さな鈴があるみたいです。

Q.最後にリスナーのみなさんにメッセージをお願いします。

郷土玩具と聞くと、何となく古くさく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、現代の私たちが見ても、面白い、斬新、と思うものがたくさんあります。大きなものから小さなものまで筆の技も光っているので、そういった所にも着目してもらって、世界でたった一つとの出会いを、楽しんでいただきたいです。
そして、ぜひその作品を作った人にも思いを馳せていただいて、郷土玩具を手に取ってもらったり、産地に出かけたり、郷土玩具ファンになっていただけると嬉しいです。


幸せを運ぶ玩具展

会場:筆の里工房
会期:4月16日(日)まで ※月曜日は休館
★筆の日:3月21日(火・祝)は入館無料★
時間:午前10時~午後5時
入館料:大人800円/小中高生250円/未就学児無料


🎁「幸せを運ぶ玩具展」チケットプレゼント企画実施中!(3/14(火)締切)

※画像クリックで「RCC CLUB」の応募ページへ飛びます。

IRAW掲載にあたり、放送から編集をしています。

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