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みみコミ💬日本現代版画界のパイオニア、斎藤清展!🎁チケプレ企画も実施中🎫(~4/9(日)奥田元宋・小由女美術館)

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radiko:田口麻衣noみみコミ | RCCラジオ | 2023/02/26/日 17:00-17:15
出演者:奥田元宋・小由女美術館 松原香織(まつばら・かおり)さん


Q.まずは、斎藤清さんについて教えていただけますか?

近代日本版画界を代表する画家・斎藤清は、1907年福島に生まれ、家族と共に幼少期に北海道に移住します。看板店などで働きながらも、画業への思いを断ち切れず、24歳で上京します。
上京後は団体展に油絵を出品、入選を重ねますが、そんな中、29歳で目にした版画作品に触発されて版画制作を始めました。斎藤清の版画は、日本よりも先に海外で高く評価され、その後日本でも大変な人気となりました。1995年には文化功労者として顕彰され、1997年に故郷会津で90歳の生涯を閉じています。
今なお多くの人々を魅了し続けている作家です。

Q.斎藤清さんの作品としてはどんなものを作られるんですか?

斎藤清は人物や風景、動物など様々なモチーフを作品にしています。スケッチを重ね、自分の納得のいく構図を追求し、版画作品として表現しているのです。「絵画は単純化を求められるが、版画はそれに輪をかけたようにシンプルでなければ」という言葉を残していますが、この言葉どおりシンプルな構図と伝統的な技術の融合がモダンな魅力を生みだしていると思います。

Q.私もいくつか作品を拝見したのですが、「シン」と音が聞こえてきそうな雪景色や、おしゃれな捉え方をした花や少女、そして赤を上手に使われるなと印象がありました。看板店で働いていたというのも影響がありそうですね。

元々斎藤清は油絵を描いていたのですが、安井曽太郎の版画を見て「版画でも油絵的な表現ができるんだ」と気づき、版画制作をスタートさせました。看板店で働くうちに、デザインの本質的な部分、構図を目にして本当に必要なところを切り取るという技術が身についたのではないかと思います。

Q.今回の展示会の見どころを教えてください。

今回は、テーマごとに作品を分類して、ご紹介しています。特に生まれ故郷である会津を四季を通じて表現した作品群は圧巻です。また、作品の木目も見どころの一つ。木目がはっきりと出るように版木を加工し刷られたものも多く見られます。作品の完成像をイメージしながら木目を縦・横どのように使うか木を選び、デザインをして制作したのでしょう。じっくりとご覧いただきたいと思います。

Q.中でも、松原さんのお気に入りの作品をご紹介いただけますか?

今回、ポスターやチラシにも使った≪フレンチ・クォーター
ニューオリンズ(A)≫という作品です。斎藤清は、1956年にアメリカ、メキシコを訪問していますが、その際に立ち寄ったニューオリンズに取材した作品です。フレンチ・クォーター地区のバーの風景で、構図の面白さと単純化された線、鮮やかな色彩が非常に印象的な作品です。

Q.背の高い椅子が描かれて「モダン」という言葉があてはまる作品ですね!いろんなタイプの作品がご覧いただけそうですね。最後にラジオをお聞きの方にメッセージをお願いします。

斎藤清の作品世界を堪能できる展覧会です。中でもライフワークとも言える≪会津の冬≫シリーズは、この季節にぴったりの雪景色です。寒い季節の風景ながら丸みを帯びた雪の表現や人物でどこか温かみも感じていただけるのではないでしょうか。是非ゆっくりとご覧いただきたいです。


斎藤清展―Modern Realist―

●会場
奥田元宋・小由女美術館
●会期
4月9日(日)まで開催中 ※毎週水曜日は休館
●開館時間
午前9時30分~午後5時
※満月の日の3月7日(火)と4月6日(木)は午後9時まで延長して開館。
●入館料
一般1000円/高校・大学生は500円/中学生以下無料
●お問い合わせ
奥田元宋・小由女美術館 0824-65-0010


🎁「斎藤清展」チケットプレゼント企画実施中!(2/28(火)締切)

※画像クリックで「RCC CLUB」の応募ページへ飛びます。

IRAW掲載にあたり、放送から編集をしています。

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